2016年10月15日と16日の2日間、米国・ロサンゼルスのリトルトウキョウで、日本の最新カルチャーをテーマにしたAkibaFesが開催される。7月にアニメエキスポ 2016の会場で発表された秋葉原をコンセプトにした今年が初の新イベントだ。現地のアニメ会社アニプレックス・オブ・アメリカが運営する。
このほどイベントの公式サイトがオープン、期間中のイベントやゲストの情報、さらにチケットの価格も明らかにされた。日本アニメのプレミア上映や豪華ゲストも登場する。
目を惹くのが数々の上映プログラム。まず日本では現在、劇場公開中の『傷物語〈Ⅱ熱血篇〉』は、ここが北米プレミアムとなる。米国でも大人気の作品だけに、盛り上がりは必至だ。当日は、アニプレックスの岩上敦宏社長が登壇し、Q&Aに答える。
さらに『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』、『空の境界 第一章 俯瞰風景』、『ONE PIECE FILM Z』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『心が叫びたがってるんだ。』、『劇場版 青の祓魔師』。現地でも人気のお馴染みの作品だが日本アニメの劇場公開が少ないこともあり、大型スクリーンで観る機会は限られている。劇場で他のファンと一緒に観ることが貴重な経験になる。
日本からのゲストも話題になるだろう。『空の境界』や『アルドノア・ゼロ』の監督 あおき えい氏、『青の祓魔師』のキャラクターデザインなどで活躍する佐々木啓悟氏、『あの花』『心さけ』キャラクターデザインの田中将賀氏と、人気アニメのスタッフが並んだ。また製作側の関係者も岩上敦宏氏とA-1 Picturesの清水博之社長が訪米する。いずれも上映イベントで挨拶をするほか、エリア内のダブルツリーホテルでのトークパネル、サイン会、ライブドローイングなどに参加する。
また、今回のイベントマスコットをデザインしたA-1 PicturesのMakicha氏も現地を訪れる。これだけでも十分なほど顔ぶれだが、今後さらに大きな追加ゲストの発表も予定されている。
企業出展も多彩だ。現地のアニメファンにはお馴染みのファニメーション、センタイフィルムワークスやグッズ関連のアニメイト、グッドスマイルカンパニー、さらにクランチロールやDAISUKIなどの配信会社、ゲーム会社やショップも含めて17社が並ぶ。会場にはこのほかスクリーニングルームやメイドカフェ、日本食の販売、ゲームルームなども設けられる。
運営はアニプレックだが、むしろ米国で日本のポップカルチャーを手がける企業が一致して協力するイベントの雰囲気だ。長年、日本カルチャーを発信してきたリトルトウキョウという土地柄も、そうしたメッセージを発信している。
チケット価格は前売りが2日券25ドル、1日券15ドル、当日券は2日券30ドル、1日券20ドルとしている。アニメイベントとしては抑えめ価格設定だ。これとは別に『傷物語〈Ⅱ熱血篇〉』プレミア上映が25ドル、劇場上映が15ドルとなる。イベント全体と上映の料金を切り分けることで多様な楽しみ方を用意し、より手軽に参加できるようにした。
ロサンゼルスには北米最大のアニメコンベンションであるアニメエキスポのほか、のPacific Media Expoもある。さらにカリフォルニア州ではサンフランシスコのJ-POPサミット、Yaoi-Con、サンノゼのファニメコンなど日本カルチャーのイベントが数多い。AkibaFesは、日本企業が現地企業と協力しながら、よりよいものを届けるとのポリシーとスタイルが特徴だ。イベントだけでなく、日本のアニメ、マンガの米国ビジネスの今後あり方も示唆しているようだ。
AkibaFest
http://www.akibafest.com/