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「君の名は。」、ブルーレイ/DVD売上げ86万枚 アニメ分野で他を圧倒
- 2017/12/29
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2017年12月25日、オリコンは「第50回 オリコン年間ランキング 2017」を発表した。2016年12月26日から2017年12月18日までのおよそ1年間、全国約20940店舗の映像・音楽ソフトの実売データーを集計し、ランキング化したものである。
この発表で、2017年度に国内で最も売れたアニメ映像ソフトが新海誠監督の『君の名は。』であることが分かった。オリコンはジャンルごとのランキングは出していないが、総合ランキングから日本アニメを抜出し集計した結果、『君の名は。』が他作品を大きく突き放していた。
2016年8月26日に東宝系で公開された『君の名は。』は、興業収入で250億円超え、邦画史上第2位の大ヒットなった。それだけに17年7月26日に発売されたBlu‐ray、DVDに対する期待も大きかった。
映像ソフトは東宝から、DVDスタンダード・エディション、Blu‐rayスタンダード・エディション、Blu-ray コレクターズ・エディション、Blu-ray スペシャル・エディションの4アイテムが発売されている。4アイテムの合計販売数は85万9810万枚となった。オリコンの調査対象店舗だけで、約86万枚をファンが手にしたことになる。
4アイテムのうち最も売れたのがDVDで約33万枚、Blu-rayはスタンダード・エディションが27万枚、コレクターズ・エディションが14万枚、スペシャル・エディションが11万枚である。総合ランキングでは、DVD、Blu‐rayのスタンダード・エディションがそれぞれ2位だった。
しかし、売上高だけで見ると約17億円(定価ベース、以下全て同様)のコレクターズ・エディションが他を引き離す。多くの特典を盛り込んだ商品のため定価は12000円と高額のためだ。DVDスタンダード・エディションの3倍以上、Blu-rayスタンダード・エディションの2倍以上になる。4アイテム合算では51億5000万円、映像ソフトだけでおよそ50億円もの市場を生みだした。
アニメ2位は、約10万枚を売り上げた「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-(完全生産限定版)」。売上高は約9億円である。
ただしタイトルごとでは、テレビシリーズのBlu‐rayの5巻、6巻、7巻の特装限定版がランキングした『ラブライブ!』が約16万7000枚(約11億円)、Blu‐ray1巻~6巻がランキングした『ユーリ!!! on ICE』が約28万8000枚(約20億円)と上回る。テレビシリーズでは、この2作品が席巻した1年であった。
日本アニメの映像ソフトは、コアファン向け作品を中心に売り上げが大きくBlu‐rayに偏っている。『ラブライブ!』、『ユーリ!!! on ICE』、『傷物語』、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』はBlu‐ray総合50位にランキングされているが、DVDでは50位までに名前がない。
一方で『君の名は。』がDVDで30万枚以上売っているのは、作品の人気が従来のアニメファン以外にも広がっていたことを窺わせる。さらにDVDのみランキングされた『この世界の片隅に』は、これまでのアニメファン以外の層からの支持が大きかったこと示している。