
映画会社ギャガが、日本の実写・アニメ映画の海外配給の拡大に力を入れている。2026年2月27日、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を北米公開する。『ウマ娘 プリティーダービー』はCygamesが開発・運営するクロスメディアコンテンツで、劇場映画は国内でもスマッシュヒットになった。
北米公開のスクリーン数は現状で発表されていないが、米国の映画興行情報サイトBox Office Mojoでは公開規模を「Wide」に分類しており、全米公開並みの大型配給になりそうだ。
この米国配給を現地企業でなく、ギャガが自ら担当する。ギャガはすでに昨年『劇場版 Ado SPECIAL LIVE 心臓』を世界展開しており、その際は北米で330館規模の公開をしている。その成功を背景に、より積極的に海外配給ビジネスに乗り出す。
日本映画の海外配給は一般に現地配給会社と契約することで、地元企業に任せることがこれまで一般的だった。その場合は日本側は配給権の販売金額を受け取り、宣伝・配給などのコストは負担することく、利益を得ること出来る。しかし、作品がヒットした場合は現地企業の取り分が大きく、利益は限られる。
一方で自社配給をすれば配給や宣伝の手数がかかるが、ヒットの大きさに応じて自社の利益も拡大する。ビジネスの可能性は大きい。しかし、大規模公開には現地企業のノウハウが必要で、日本企業にはハードルが高い。
そうしたなかでソニーグループのクランチロールの登場や、東宝の現地配給会社GKIDSの買収で様相が変わりつつある。アニメを中心に、日系企業が自社グループで北米を中心に日本映画の配給に積極的に乗り出しているからだ。
日本アニメの配信プラットフォームも持つクランチロールは、映画配給部門を急拡大、ソニー・ピクチャーズの協力も得て『鬼滅の刃』などの人気アニメ映画を海外公開し大きな成功を収めた。
東宝は『ゴジラ-1.0』の北米公開を自社配給して成功を収めた後、GKIDSの買収でさらに北米自社グループ配給の拡大に乗り出している。今後は『国宝』や『ゴジラ-0.0』の配給、全米公開を予定している。ギャガの試みは、さらにこれに続くものだ。
ギャガは1986年に設立した中堅映画会社で、映画の製作・配給・海外セールス、洋画買付けなど、国境を超えたビジネスを強みとする。2023年にGENDAグループが出資して、現在はグループ会社となっている。GENDAは海外にアミューズメント施設を多く持っており、その連携も視野に入れている。








