メディアドゥがMyAnimeList全保有株式を売却、IT/ファンコミュニティ事業のGaudiyが取得

提携

 2025年3月26日、電子書籍流通の大手メディアドゥが保有する株式会社 MyAnimeListの全株式を株式会社 Gaudiyに譲渡することを決定した。メディアドゥの持分法適用会社となっているMyAnimeListは、関連会社より外れる。譲渡価額は非公表だが、今回の株式売却でメディアドゥは5億3100万円の特別利益を計上する。
 メディアドゥは電子書籍流通の国内最大手で、デジタル出版関連事業の多角化を目指して積極的に投資してきた。MyAnimeListもそのひとつで、ファンコミュニュティを活用したグローバル事業の拡大、マンガ・アニメのプロモーションビジネス確立などを目指した。しかし戦略投資事業の赤字が続いていることもあり、事業再編の一環として今回の判断につながったとみられる。

 新たにMyAnimeListの株式取得するGaudiy は2018年に設立、ブロックチェーンやAIなどの先端テクノロジーを活用することでアニメファンダムなどと共に作品価値の最大化を目指すベンチャー企業である。同社の持つ技術力とIP関連分野への高い投資意欲がMyAnimeListの事業拡大につながると判断した。メディアドゥは株式売却後は、Gaudiy との業務提携を検討するとしている。

 MyAnimeListは、グローバルで1800万人の会員を持つ英語圏最大の日本アニメ・マンガのコミュニティサイトとして知られる。英語圏のアニメファンにはよく知られた存在だ。
 ビジネスのスタートは2004年、2008年に米国のウェブメディア事業会社エボルブ・メディアグループの傘下となり、2015年1月には日本のDeNAグループに譲渡された。さらに2019年1月にメディアドゥグループがDeNAの持分株式を取得した。2020年に日本法人を設立し、米国法人から事業を移管している。
 当初はメディアドゥの連結子会社であったが、2021年の第三者割当増資の実施により持分法適用会社に変更した。また第三者割当増資で講談社、集英社、小学館、KADOKAWA、電通グループ、DMM.com、コアミックス、アカツキ、アニメタイムズ、Animoca Brands、ブシロードなどが主要株主に加わっている。

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