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エンタテイメントマーケットの調査会社GEM Partnersは、2025年2月25日に「動画配信(VOD)市場5年間予測(2025-2029年)レポート」をリリースした。これに合わせて2024年の日本国内の定額制動画配信市場の規模と各プラットフォームの市場シェアを発表した。
同社によれば2024年の市場規模は推計5262億円、前年比で4.1%増と過去最大を記録した。引き続き成長は維持したもの20年の34.7%増、21年の19.9%増、22年の16.7%増、23年の12.1%増に比べると伸び率は次第に鈍化しているとする。動画配信が成熟マーケットに向かいつつあることを示していそうだ。
プラットフォームごとの動向では、興味深い動きとなっている。調査開始以来、首位を続けるNetflixが前年21.9%から21.5%とわずかにシェアを落とす一方で、U-NEXTが前年の15.2%から17.9%と2.7ポイントと大きく伸ばした。これは前年までシェア0.9%であったParaviの統合効果を上回る。昨今のU-NEXTの勢いが数字からも確認できる。
他社調査ではユーザー数で他プラットフォームを圧倒するAmazon プライムビ・デオは、この売上高シェアでは13.1%と第3位になる。ユーザー当たりの単価がNetflixやU-NEXTと比べて低いためとみられる。
アニメ専門の動画配信プラットフォームのシェアもいくつか明らかになっている。NTTドコモとKADOKAWAのⅾアニメストアは4.6%(前年比-0.2ポイント)、これは旧dTVであるLemioの3.2%より高い。2020年以降、U-NEXTが運営するアニメ放題は0.7%だ。総合サービスのプラットフォームのアニメタイトルの充実もあり、ユーザーは必ずしもアニメ特化にこだわっていない様子も見て取れる。
「動画配信(VOD)市場5年間予測(2025-2029年)レポート」では、このほか3つのシナリオで予測する2029年までの市場規模など市場の詳しい調査を記載する。
GEM Standard
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