湯浅政明が代表取締役社長 新たなスタジオame pippinを設立

amepippin

 『映像研には手を出すな!』『マインド・ゲーム』『犬王』など数々の傑作アニメを世に届けてきた湯浅政明監督が新たなクリエイティブの体制を整えた。2025年2月18日、湯浅監督は自身が代表取締役社長となる新しいアニメスタジオame pippinの設立を明らかにした。
 スタジオ設立にあたっては、アニメ企画・製作・販売のアスミック・エースとアニプレックス、さらにアニメーション制作のコミックス・ウェーブ・フィルムと協力する。
 アスミック・エースは古くは『マインド・ゲーム』『ケモノヅメ』から『四畳半神話大系』、さらに映画『犬王』と湯浅作品とかかわりが深い。アニプレックスも直近の『犬王』を共同配給、湯浅が監督をしたアニメシリーズ『DEVILMAN crybaby』『ピンポン THE ANIMATION』の製作にも参加している。湯浅監督にとってはよく知るチームとの取り組みになりそうだ。

 湯浅監督は、立ち上がったばかりのame pippinの公式サイトで、次のようなメッセージを届けている。パワフルいっぱいで、新作に取り組んでいくとみられる。

「新しいスタジオが新たな出会いや新鮮な創作の現場になることを期待して。

ゆっくりとした進歩ながらもスピーディーに
臨機応変に楽しみながら自走する集団、
未来を見据えた映像エンターテイメントづくりを目指します!!」

 湯浅政明は1965年生まれ、大学卒業後にアニメーターの道に進んだ。『ちびまる子ちゃん』や『クレヨンしんちゃん』などキッズ作品で活躍した後、2004年の長編初監督作品『マインド・ゲーム』 で一躍名をあげる。実験的な試みも多く盛り込んだアニメーション映像作品は海外でも広く知られるようになり、国内だけでなく海外での評価が目立つ。
 評価の高さは文化庁メディア芸術祭での4度の大賞やアヌシー国際アニメーション映画祭での長編部門グランプリ(『夜明け告げるルーのうた』)を含む4度のノミネートにつながる。
 2013年に自身のスタジオとしてサイエンスSARUを設立し、そこを制作拠点としていた。しかし多忙を理由に2020年に代表取締役を辞任してスタジオを離れ、2020年の『犬王』以後は次回作に向けた休養に入っていた。ame pippinは湯浅監督のおよそ5年近くぶりの本格的再始動となるだけに、大きな注目を浴びそうだ。

ame pippin 
https://amepippin.com/

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