宮崎駿監督の最新映画『君たちはどう生きるか』が、いよいよ海外でもお披露目される。2023年7月23日、トロント国際映画祭は第48回となる今年の映画祭のオープンニング作品として『君たちはどう生きるか』を上映すると発表した。
トロント国際映画祭は北米最大の国際映画祭で、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアと並び世界4大映画祭の一角を占める。他の3つの映画祭と異なりコンペティション部門は持たないが、ここでの評価はその後の北米興行や賞レースにも大きな影響力を持つとされている。今回『君たちはどう生きるか』はインターナショナルプレミアとなり、日本以外では初の上映になる。
どの映画祭でもオープニングは、イベントの顔として話題性の大きな作品が選ばれることが多い。そのなかで今回の『君たちはどう生きるか』は日本映画として初、そしてアニメーション映画としても初のトロントのオープニングになる。歴史的な意味を持った上映になりそうだ。
トロントでは日本のポップカルチャーに力を入れており、昨年は「POP Japan」という特集上映を組んでいた。ここでは『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』といった作品も取り上げていた。
『君たちはどう生きるか』は宮崎駿が監督する10年ぶりの長編アニメ映画で、宮崎駿は原作、脚本も務めている。第二次大戦下に田舎の屋敷に疎開した少年が、不思議なアオサギに導かれてファンタジックな世界に迷い込む。
日本国内では2023年7月14日に全国公開されたが、一枚のポスタービジュアル以外はトレーラー、公式サイト、スタッフ・声優リスト、あらすじなどが一切明かさない独自のプロモーションスタンスが話題になっている。
北米でも今年末に公開が決まっているが、日本と同様の方針を堅持するとしている。今回のオープニン発表でも、新たなビジュアルや情報はリリースされていない。