「パンスト」新展開はトリガーで、ガイナックスより原作権を取得


 人気アニメスタジオのトリガーが、2010年にテレビ放送をされてカルト的な人気を誇る『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』の新プロジェクトを開始する。2023年7月1日(現地時間)、米国ロサンゼルス・コンベンションセンターで開催中の「アニメエキスポ 2023」の「TRIGGER パネル」にて、登壇したトリガー関係者によって発表された。
 プロジェクトは『NEW PANTY AND STOCKING』としており、旧作監督の今石洋之らの中心スタッフが再集結するという。発表に合わせてティザービジュアルとPVも公開された。

 発表のあったアニメエキスポは、毎年7月に実施される日本アニメ・マンガの大型イベントで延べ数十万人のファンが集まる。トリガーは例年、自社の大型ステージイベントを実施して、最新情報を届けてきた。
 2023年は同社代表取締役社長でプロデューサーの大塚雅彦氏、今石洋之氏、すしお氏、コヤマシゲト氏ら登壇した。まさかのタイトルのリブート発表で、会場を驚かせた。

 『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』は、2010年に3ヵ月間放送された。比較的短いテレビシリーズだが、実験的なアニメーション制作手法やウィットでシニカルな妥協のないコメディタッチの表現から、世界中に熱烈なファンを持つ。原作とアニメーション制作を、ガイナックスが手がけた。
 早くから続編を待望されていたが、制作後、2011年に主要スタッフが新会社トリガーを設立してガイナックスから離れた。このため原作権と主要スタッフがバラバラな状態となっていた。
 トリガーは今回、ガイナックスより『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』の原作権の譲渡を受けることで、旧作の主要スタッフによる新プロジェクトを実現する。本作品の権利表記には、「(C)TRIGGER・今石洋之」が用いられてた。

 ガイナックスは1984年に設立されたアニメーション制作会社で、『新世紀エヴァンゲリオン』、『ふしぎの海のナディア』、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』などの代表作がある。ファンから高い人気を誇ってきた。しかし2000年代中頃から主要スタッフの独立が続き、2010年代以降は経営の混乱も起きていた。
 2020年に現在の役員が就任、経営を刷新、立て直した。現在は、アニメーションの実制作は行っておらず、『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』以外にも『新世紀エヴァンゲリオン』など権利譲渡した作品がある。

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