CGアニメーションスタジオのFlying Ship Studio(フライングシップスタジオ)が、海外展開に向けて大きな一歩を踏み出した。フライングシップスタジオは、2023年2月12日から15日まで米国・マイアミで開催されている子ども番組の国際企画見本市キッズスクリーンサミット(Kidscreen Summit)に参加。この場で米国のベリテ・エンタテインメント(Verité Entertainment)とそのグループ会社ベリテ・コロンビア(Verité Colombia)と、アニメシリーズの共同制作を発表した。
作品はかねてよりフライングシップスタジオが企画を進めてきた『キャプテン・バル』である。5歳から10歳向けの子供向けのユニークで風変わりな冒険コメディとしている。本作はこれまでに東京都のアニメーション制作会社海外展開支援プロジェクトのひとつとしてフランスのアヌシーMIFAにも企画出展されている。「あにめたまご2019」ではパイロットとなる短編作品も制作されている。
フライングシップスタジオは2012年に東京都内に設立、CGを中心にテレビアニメや劇場アニメ、CM、PV、MV、ゲームムービーなどを幅広く手がける。特に子ども向のアニメを得意としている。2019年からオリジナルアニメ企画を進め、海外マーケットへの取り組みに積極的だ。
ビジネスパートナーとなるベリテ・エンタテインメントは、米国ロサンゼルスに拠点を置く映像制作とクリエイティブの会社だ。これまでに数多くのアニメーションのシリーズや長編をCBSスタジオやマテル、ワーナーブラザーズ、ドリームワークス、Netflix、Amazonスタジオ、HBO maxマックスなどに提供してきた。
ベリテ・コロンビアは南米コロンビアに拠点を持ち、特にオリジナル作品の開発や資金調達、制作を進める。
ベリテ・エンタテインメントは、『キャプテン・バル』の制作をコロンビアの映像産業育成プロジェクトの一環と位置づける。ベリテのの社長兼 CCO であるドナルド・ロマン・ロペス氏は「非常に愛らしい、唯一無二のシリーズの 13 話分の資金調達の機会をようやく得ることができ、感激しています」とコメントする。
太平洋を越え、日本・米国・コロンビアと三大陸にまたがるプロジェクトになった『キャプテン・バル』。本格的な制作はこれからとなるが、日本のスタジオの新たな海外の取り組みとして注目される。
フライングシップスタジオ
https://flyingship.co.jp