アニメが異業種とした商品、サービスなどとしたコラボレーションを分野ごとに検証する「あにものづくりアワード」が、2021年9月19日に「京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2021」にて受賞作品を発表した。全てのエントリー作品のなかから総合グランプリには、株式会社ロッテのアニメCM「心予報(“Eve×ガーナ”「ピンクバレンタイン」コラボレーションムービー)」が選ばれた。
ロッテはここ数年、自社チュコレートと人気アーティスト、そしてアニメをコラボレーションしたミュージックビデオを定期的に制作している。「心予報」はその2020年バージョンになる。バレンタインを控える3人の少女の心の動きを綴った小さな物語が描かれ、YouTubeでの再生回数は4500万回を超えた。
テーマソング「心予報」を作詞・作曲、歌うのは、人気アーティストのEve、監督を10GAUGEの依田伸隆、キャラクターデザイン・作画監督を斎藤敦史、アニメーション制作はENISHIYAが担当した「心予報」はアニメーションCM部門でも金賞に輝いている。
アニものづくりアワードはアニメと異業種が連携する試みを顕彰することで、アニメの活用の場の拡大を支援する目的で設立された。2017年にスタートしたが2020年には新型コロナで延期、2021年に新たに京まふと協力する「第1回京都アニものづくりアワード」として装いもあらたにスタートした。
アワードは「アニメーションCM部門」、「コンテンツコラボ部門」、「オリジナルコンテンツ部門」、「クラフトデザイン部門」、「テクノロジー・イノベーション部門」からスタート。前回に「インターナショナル部門」が、今年は「地方創生部門」が加わった。応募総数も過去最高の200を超えるなど、関心が高まっている。
金賞受賞作品には「心予報」のほか、コンテンツコラボ部門に「テルマエ・ロマエ×イタリア旅行記(イタリア大使館)」、オリジナルコンテンツ部門「そばへ~日照雨~(丸井グループ)」、テクノロジー・イノベーション部門「デコぴたっ!はたらく細胞 presented by パブロン(大正製薬)」、地方創生部門「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」ほかがある。銀賞以下も含めて、いずれも大きな話題を呼んだ作品ばかりだ。
アニものづくりアワード実行委員は今回は全体的にクオリティーも非常に高く、これは近年アニメの人気と活況に企業側が気づき、コラボレーションの質と量が向上したことによるものだとしている。今後はアワードの開催だけでなく、各種セミナーや勉強会を通じて企業・団体向けに情報発信を積極的にするとしている。
アニものづくりアワード https://animono.jp
主催:アニものづくりアワード実行委員会
共催:京都国際マンガ・アニメフェア2021実行委員会、KYOTO Cross Media Experience実行委員会