1995年の公開のアニメの傑作が2021年のいま、新しいかたちで帰ってくる。押井守監督のSF映画『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の4Kリマスター版が、2021年9月17日からIMAXスクリーンで公開されることが決まった。発表当初、ハイクオリティな映像で世界を驚かせた作品をIMAXの技術で音響や明度、コントラストなどを調整したものだ。
国内配給は全国35館で、近年、独自の配給事業を積極的に進めるバンダイナムコアーツが配給する。バンダイナムコアーツはIMAX上映に続き、10月1日からは、4Kリマスター版の配給もスタートする。いまだ熱烈なファンを持つとされる「攻殻機動隊」シリーズだけに、多くの人を喜ばせることになりそうだ。
今回、もうひとつ注目されるのは、日本だけでなく北米でも同じ9月17日からIMAX上映をスタートすることだ。こちらの配給は米国の映画興行情報の「BOX OFFICE MOJO」によれば、ライオンズゲートが担当する。スクリーン数が限られるIMAXシアターでもあり、限定公開としている。日本と同様と公開規模は限られそうだ。
ライオンズゲートは、ディズニー、ワーナー、ユニバーサル、ソニー、パラマウントに次ぐ、準大手独立系の映画会社として知られる。『パワーレンジャー』や『ハンガーゲーム』、『ラ・ラ・ランド』などを手がけている。
北米で日本アニメは、ファニメーションやGKIDSといった日本アニメ、アニメーション映画を専門にした会社が配給することが多い。ライオンズゲートが日本アニメを扱うのは異例だ。ライオンズゲートは2020年に、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』4Kリマスター版のデジタル配給、Blu‐ray/DVDの発売をしている。
もともと『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』は、米国のマンガエンタテイメントが取り扱っていたが、同社がStarz Mediaに、さらにStarz Mediaがライオンズゲートに買収された流れとみられる。
続編にあたる『イノセンス』はドリームワークスが、2017年の実写版はパラマウントが、2020年の『攻殻機動隊 SAC_2045』はNetflixがそれぞれ配給している。
メディアの展開の多さは『攻殻機動隊』の特徴だが、最新作の『攻殻機動隊 SAC_2045』の劇場版の公開も決まっている。2020年からNetflixオリジナルアニメとして配信されている第1シリーズ全12話の再編集版となる。
こちらも2021年劇場公開、バンダイナムコアーツ配給としているが、詳しいスケジュールは未発表だ。しかしリリース時期の発表されていない第2シーズンも控えていることから、こちらへの期待も高まりそうだ。
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版』IMAX
https://v-storage.bnarts.jp/ghost-in-the-shell/gits-theater/