東京アニメアワードフェスティバル実行委員会と一般社団法人日本動画協会は、2020年12月9日に日本のアニメ文化を支えてきた功労者の顕彰を発表した。鈴木敏夫氏(プロデューサー)、さくらももこ氏(原作者)、小山高生氏(脚本家)、富野由悠季氏(監督)、才田俊次氏(アニメーター)、瀬山武司氏(編集)、伊集加代氏(歌手)、羽佐間道夫氏(声優)の8名である。顕彰者は幅広い分野にわたるが、いずれも日本のアニメ史のなかで大きな功績を残した人物ばかりだ。
功労者の顕彰は、2005年に東京国際アニメフェスティバルに合せるかたちでスタートした。アニメ産業・文化の発展に大きく寄与した人物・団体を選考委員の審議のもと選出する。2014年からは毎年春に開催される東京アニメアワードフェスティバルに合わせて発表、授賞式を開催する。これまでに178名・団体が選ばれており、今年で17回目となる。
2021年も3月12日から15日までの 4 日間、東京・池袋にて東京アニメアワードフェスティバル2021(TAAF2021)が実施される。期間中には過去一年間の商業アニメから優れた作品を顕彰するアニメ オブ ザ イヤー、国内外の応募から選出されるコンペティションと伴に、授賞式を予定している。
また期間中は、会場で顕彰者の紹介展示やさらに関連作品の上映やトークなど特別プログラムの実施を予定 している。
これまでも毎年、多彩な分野から多くの顕彰者が選ばれたが、今回も才能のも個性もたっぷりな人物ばかりだ。鈴木敏夫氏はアニメ雑誌「アニメージュ」(徳間書店)編集長などを経て、宮崎駿、高畑勲両氏らとスタジオジブリを支えてきた。スタジオの全ての作品でプロデューサーを務めている。さくらももこ氏は国民的なアニメとも言える『ちびまる子ちゃん 』 などの原作マンガを生み出した。
小山高生氏は大学卒業後、竜の子プロダクション企画文芸部入社。「タイムボカン」シリーズ、「ドラゴンボール」シリーズ、『聖闘士星矢』など数え切れない作品の脚本を担当した。代表取締役を務めた(有)ぶらざあのっぽからは、数多くのアニメの脚本家を輩出している。
富野由悠氏は『機動戦士ガンダム』の生みの親として著名だ。数多くのロボットアニメを手がけ、一時代を築いた。
アニメーターの才田俊次氏は、高畑勲監督の『セロ弾きのゴーシュ』の原画の全てを一人で作画するなど、多くの傑作で作画の主要スタッフとして活躍した。編集者の瀬山武司氏も、『AKIRA』や『天空の城ラピュタ』などのジブリ作品ほか、日本を代表するアニメに関わってきた。
伊集加代氏は、スタジオコーラス、CM ソングなどで活躍、特にアニメ作品ではなくてはならない存在であった。声優の羽佐間道夫氏は、洋画の吹き替えや『赤毛のアン』のナレーター、『銀河英雄伝説』 のシェーンコップなど多くの作品で活躍する。
東京アニメアワードフェスティバル2021
https://animefestival.jp/ja/
【功労部門顕彰者】
[プロデューサー] 鈴木敏夫
[原作者] さくらももこ
[脚本家] 小山高生
[監督] 富野由悠季
[アニメーター] 才田俊次
[編集] 瀬山武司
[歌手] 伊集加代
[声優] 羽佐間道夫