2018年から19年にかけて、日本アニメの世界市場は引き続き拡大基調だったことがわかった。11月20日、一般社団法人日本動画協会が2019年の日本アニメの世界市場を発表した。
協会の調査によれば、2019年の日本アニメの国内外のユーザー市場の合計(アニメ産業市場)は2兆5112億円に達した。前年比で15.1%増と高い成長を実現し、8年連続の過去最高を更新した。また初めて2兆5000億円を超えた。10年前、2009年の1兆2661億円に較べておよそ2倍にもなる。
また日本動画協会は、国内のアニメ制作会社の売上げを合算したアニメ業界市場の数字も算出している。こちらは3017億円で前年比12.9%の増加、初めて3000億円の大台を超えた。こちらも2009年の1468億円のほぼ倍である。
日本動画協会はアニメ産業・文化の振興と発展を目指して、アニメ製作会社などが組織する業界団体である。2009年よりアニメ市場の規模を算出し、「アニメ産業レポート」として刊行している。
今回の発表はその最新版にあたる。市場全体とそのなかでの各分野の市場を明らかにしている。調査の詳細や解説は、11月30日に発刊される「アニメ産業レポート2020」に掲載される。
アニメ産業市場は海外市場や配信、ライブエンタテイメントの拡大もあり、近年急成長を続けてきた。しかし2018年は伸び率が1%を割ったことから、市場の拡大もそろそろ天井ともみられていた。しかし予想を覆し、再び大きな成長となった。
成長を支えたのは引き続き海外で前年比では19%増、過去最高の1兆2009億円になっている。また『天気の子』などのヒット作が相次いだ映画は62.4%増の692億円、配信も15.1%増の685億円になっている。一方で制作本数が減少したテレビ、販売本数が伸び悩むビデオソフト、さらに音楽は減少し、力強さに欠けた。そのほか商品化が5813億円(16.2.%増)、遊興が3119億円(12.8.%増)、ライブが844億円(9%増)である。
2019年は予想以上の好調だったが、2020年に関しては見通しが暗い。新型コロナウィルス感染症の広がりに大きな影響を受けているためだ。近年成長を続けてきたライブや劇場の自粛が続いた映画、商品販売などで大きな減少が予想される。明るい数字とは逆に、現在は厳しい局面が続いてる。
「アニメ産業レポート2020」
発行元: 一般社団法人日本動画協会 発行日: 2020年11月30日
価格: 10,000円(税別)
A4 /本文108P + 折込図表4面
WEBにて2019年アニメ全作品年間パーフェクト・データ
エスピーアイ・インフォメーションWebサイトにて、11月30日より販売。
【ダウンロード版】https://www.spi-information.com/report/28073.html
【書籍版】https://www.spi-information.com/report/28072.html
[店頭販売]
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(予定)