2020年10月31日から11月9日まで、10日間にわたり開催される第33回東京国際映画祭の特別招待作品部門のラインナップが発表された。招待作品は例年のコンペティション部門を引き継ぐ「TOKYOプレミア2020」とは別に設けられるものだ。今後劇場公開を予定する作品が中心でエンタテイメント性も豊かな作品が並ぶ。
ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いたばかりの『ノマドランド』やオープニング作品の『アンダードッグ』、クロージング作品となる橋本一監督の『HOKUSAI』など話題作が並ぶ。作品数は17本にもなる。
特別招待作品の中には、アニメ映画も2本含まれる。先日、釜山国際映画祭のクロージング決定が発表されたばかりの『ジョゼと虎と魚たち』(タムラコータロー監督)、『魔女見習いをさがして』(佐藤順一監督/鎌谷悠監督)である。『魔女見習いをさがして』は、20年ほど前に女児に人気を博した『おジャ魔女どれみ』のその後の話を新たに長編劇場映画で描く。
『ジョゼと虎と魚たち』はジャパンプレミア、『おジャ魔女どれみ』はワールドプレミアになりそうだ。映画祭の華やかさを盛り上げる。
さらに毎年実施されているジャパニーズアニメーション部門では、世界で人気の日本のキャラクターコンテンツが登場する。日本が誇るコンテンツ「ポケットモンスター」と「スーパー戦隊」の特集企画が組まれる。
上映作品のラインナップは今後の発表となるが、いずれもシリーズが多いだけにどの作品がどのようなかたちで登場するか気になるところだ。
映画祭のポスタービジュアルも注目される。蜷川実花による写真を採用した。清々しい青空に桜の花がくっきりと浮かぶものだ。
蜷川は現代アート写真家、そして映画監督としても世界的に知られた存在だ。花は蜷川の代表的なモチーフである。「新型コロナウイルスで先行きの見えない中、映画で気持ちだけでも晴れやかにできれば、という想いを込めた」ものだという。
今年の東京国際映画祭は、東京・六本木地区のリアルを会場にする。また従来のコンペティションは設けず、「TOKYOプレミア2020」から観客賞だけが決められる。
9月29日には、ラインナップ発表記者会見が予定されている。この場で、さらなる上映作品や企画の詳細が発表されるはずだ。
第33回東京国際映画祭
2020年10月31日(土)~11月9日(月)
https://2020.tiff-jp.net/ja/
TIFFCOM2020
2020年11月4日~11月6日
https://tiffcom.jp/