有料配信市場が2404億円、セルビデオは2000億円台割れ JVA発表

ファイナンス決算

 2019年の国内ビデオソフト販売と有料動画配信を合算した映像ソフト市場規模は5638億円となり、前年比で0.2%の微増であることがわかった。一般社団法人 日本映像ソフト協会(JVA)とデジタル・エンターテイメント・グループ・ジャパンの共同調査「映像ソフト市場規模及びユーザー動向調査」に基づくもので、2020年5月27日に発表された。
 今回の調査は、DVDとBlu‐rayの一般向け(個人向け)販売であるセル市場、レンタル向け販売市場、それに定額見放題と都度レンタル・販売を含む有料動画配信市場を合算したものだ。市場は2012年まで右肩下がりに縮小を続け4802億円まで落ち込んだ。統計に有料動画を加えるようになった2013年に反転、順調に拡大を続けている。

 市場を牽引するのは有料動画で、2ケタペースの高い成長を続けている。2013年に597億円であったが2016年には1256億円と1000億台超え、今回は前年比21%増の2404億円初めて2000億円台を超えた。また市場規模で1976億円をセル市場の上回り、市場規模でこちらも初めて逆転した。
 セル市場は前年比6.2%減少で縮小が止まらない。3000億円を超えていた2007年比で30%以上減少している。さらにレンタル市場の落ち込みが大きい。今回の1259億円は前年比で18.4%の現減少で、2007年の3604億円と較べるとおよそ1/3の規模にとどまる。

 注目が増している定額見本題サービスの利用事業者では、Amazonプライムビデオが利用者全体の53.5%とトップになり他を引き離す。第2位はNetflix(20.1%)と外資系が上位ふたつを占める。第3位はHulu。
 アニメ視聴では、各サービスの特徴がでている。AmazonプライムビデオとU-NEXTで見られるジャンルで「日本アニメ」がトップで他を引き離す。一方でNetflixとHuluは「海外ドラマ」がトップ、さらにNetflixでは「日本アニメ」は3位にとどまる。いずれにしても定額見本題では、「日本アニメ」と「海外ドラマ」が二大コンテンツである。

『映像ソフト市場規模及びユーザー動向調査 2019 結果』について
http://jva-net.or.jp/news/news_200527.pdf

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