2020年6月27日に映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が、全国公開される。2007年からスタートした「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの完結編にあたる。スタートから13年目のフィナーレは、エヴァファン、アニメファン、そして日本カルチャーの一大事件と言っていいだろう。
映画公開を目前に控えた6月13日と14日の2日間、東京・新宿の新宿住友ビル三角広場にて、エヴァンゲリオンらしいイベントが開催される。「エヴァンゲリオン ワンフェス」だ。国内最大級のガレージキットのイベント「ワンダーフェスティバル」とエヴァンゲリオンが手を組むものだ。
「ワンダーフェスティバル」(ワンフェス)は、1984年にスタートしたガレージキットやフィギュアの即売会として有名だ。夏と冬の年2回の幕張メッセでの開催には毎回約5万人もが参加する。
ワンフェスの特徴は、当日版権と呼ばれるシステムだ。開催当日に会場で販売することを条件に、事前審査した個人制作者の作品をオフィシャルに販売することを認める。ガレージキットの同人活動と著作権を絶妙にリンクさせた世界でも稀な試みである。
「エヴァンゲリオン ワンフェス」でも、この当日版権の仕組みが導入される。エヴァンゲリオンのライセンス管理をするグラウンドワークスでは、「エヴァンゲリオンの人気を支えたもののひとつ、モデラーたちの存在があります」と語り、「ワンフェスがなければ今日のエヴァンゲリオンはない」とまで言う。今回大きな試みが実現した理由だ。
「エヴァンゲリオン ワンフェス」では、現在、当日参加するデューラーを2月26日まで募集中だ。また当日版権の受付けもしている。許諾対象となる作品は、「エヴァンゲリオン」シリーズ全般だ。『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビシリーズ、劇場版、コミック版、そして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』はもちろん、『エヴァンゲリオン ANIMA』、『ゆるしと』、『ぷちえゔぁ』までと幅広い。
また許諾する作品はガレージキットやフィギュアだけでなく、手芸品やアクセサリーも含まれる。同人誌は含まれないので注意が必要だ。また成人向け表現を含むものや残虐表現、過激な暴力的表現、ドラッグを連想させるものもNGとなっている。
1アイテムごとに生産数に対し販売価格の4%の版権使用料はかかるが、通常であればオフィシャルの版権はアマチュアや小規模生産にはなかなかハードルが高い。2日間限定とはいえ、絶好の機会といえるだろう。
前代未聞のワンコンテンツだけの当日版権イベントの実現は、まさにエヴァンゲリオンというビッグコンテンツだからこそと言っていいだろう。
会場となる新宿住友ビル三角広場は長い間大規模改装を続けてきた大型施設で、最大天井高25m、約2000名を収容する全天候型イベントエリアである。2020年6月に完成予定としており、西新宿の新名所を早速エヴァが占拠する。
「エヴァンゲリオン ワンフェス」
http://evangelion-wonfes.com/