応募総数2000作品 新千歳空港国際アニメーション映画祭が短編ノミネート発表

新千歳空港国際アニメーション映画祭

 2018年11月2日から5日まで、北海道・新千歳空港で開催される第5回新千歳空港国際アニメーション映画祭の短編部門のコンペティション作品が発表された。「インターナショナルコンペティション」、「インターナショナルコンペティション ファミリー」、「日本コンペティション」「ミュージックアニメーションコンペティション」「学生コンペティション」の計5部門で、76作品が選ばれた。
 応募総数は世界86ヵ国・地域から2034作品としているから、コンペ作品に選ばれるのは大激戦、厳しい眼を通して選りすぐられたと言っていい。コンペティション上映自体に大きな価値がある。

 エントリー作品数は、アヌシーの3070、オタワの2469、広島の2248、ザグレブの1800といった世界四大アニメーション映画祭に匹敵する規模となる。応募地域では広島の世界78ヵ国・地域を超えている。開催5回目にして、世界でも注目の国際アニメーション映画祭になってきた。

 新千歳のコンペティションは、その独自の構成にある。インターナショナルコンペティション部門ほかファミリー・キッズ作品を対象にしたインターナショナルコンペティション ファミリー部門がある。音楽との関わりにフォーカスしたミュージックアニメーションコンペティション部門は特に大きな特長だ。日本コンペティション部門では、国内の注目すべき作品を一望できる。
 また2018年からは新たに学生コンペティション部門が設置されている。若手作品の上映が増えることで、映画祭にも厚みが生まれそうだ。

 数だけでなく、話題作も多い。米国の映像界に影響の大きなドン・ハーツフェルトの最新作『World of Tomorrow Episode Two』、今年のアヌシー国際アニメーション映画祭短編部門クリスタル(グラプリ)の『The Burden』、中国出身で現代アート界にて注目のスン・シュン監督の『Time Spy』などが並ぶ。
 国別では、ヨーロッパ、米国、そして東アジアからの選出が多くなっており、地域性を感じさせる。日本からは、インターナショナルコンペティションの若井麻奈美『タンポポとリボン』、和田淳『秋 アントニオ・ヴィヴァルディ「四季」より』と実績を重ねる実力派が選ばれている。
 ファミリー部門にはこちらも国際的に名がとおった冠木佐和子の『ゴキブリ体操』、ミュージュク部門はぬQの『水曜日のカンパネラ “見ざる聞かざる言わざる”』。さらに日本コンペティションの12作品が加わる。

 開催まで約2ヵ月と迫るが、今後もさらなる作品が登場しそうだ。2018年からやはり新たに設けられた長編部門のコンペティション作品だ。こちらは後日発表としている。
 観客からの関心も集めやすい長編部門だけに、映画祭のさらなる盛り上がりが期待できそうだ。

第5回新千歳空港国際アニメーション映画祭
http://airport-anifes.jp/

[インターナショナルコンペティション]

『A Fly in the Restaurant』 Chen Xi、An Xu/中国
『America』 Nadav Arbel/イスラエル
『Bloeistraat 11』 Nienke Deutz/ベルギー
『Central Museum』 Jochen Kuhn/ドイツ
『Conception: Catie + Jen』 Moth Studio/イギリス
『Death of a Father』 Somnath Pal/インド
『Floreana』 Lou Morton/デンマーク、アメリカ
『Flut (Flood)』 Malte Stein/ドイツ
『Grands Canons』 Alain Biet/フランス
『Huskies』 Lilli Carré、David Sprecher/アメリカ
『I’m Going Out for Cigarettes』 Osman Cerfon/フランス
『Mitya’s Love』 Svetlana Filippova/ロシア
『OOFFEE』 Alexandros Vounatsos/ドイツ、ギリシャ、イタリア、ポルトガル
『Paper Trail』 Jake Fried/アメリカ
『RERUNS』 Rosto/オランダ、フランス、ベルギー
『Solar Walk』 Réka Bucsi/デンマーク
『Sun Zoom Spark』 Gina Kamentsky/アメリカ
『Technement』 Branko Farac/クロアチア
『The Backward Astronomer』 Jacob M Nelson/アメリカ
『The Big Rip』 David Buob/ドイツ
『The Burden』 Niki Lindroth von Bahr/スウェーデン
『The Fall』 Boris Labbé/フランス
『The Night of the Plastic Bags』 Gabriel Harel/フランス
『Time Spy』 Sun Xun/中国
『World of Tomorrow Episode Two: The Burden of Other People’s Thoughts』
Don Hertzfeldt/アメリカ
『タンポポとリボン』 若井麻奈美/日本
『The Earthly Men』 Liu Yi/中国
『秋 アントニオ・ヴィヴァルディ「四季」より』 和田淳/日本

[インターナショナルコンペティション ファミリー]

『Basilisk』 Vera Pozdeeva/ロシア
『Dancing Frog』 Kim Jin-man/韓国
『Funny Fish』 Krishna Chandran A. Nair/フランス
『Home』 Farkhondeh Torabi/イラン、アメリカ
『Krasnoludki』 Roman Burmakov/ベラルーシ
『Our Forgotten Friends』 Avid Liongoren/フィリピン
『Passage』 Simon Feat/フランス
『Quiet Willow』 Shiyii Xiong/中国
『Ryoko』 Emilio Gallego、Jesus Gallego/スペイン
『Viacruxis』 Ignasi López Fàbregas/スペイン
『yes. can i play.』 Peter Millard/イギリス
『ゴキブリ体操』 冠木佐和子/日本

[日本コンペティション]

『cycle』 三上あいこ/日本
『DREAMLAND』 水江未来/フランス、日本
『imai “Fly feat.79,中村佳穂”』 橋本麦/日本
『LAYER』 小川陽/日本
『loTus』 片山拓人/日本
『Serph-sparkle』 大谷たらふ/日本
『がんばれ!よんぺーくん』 しょーた/日本
『マイリトルゴート』 見里朝希/日本
『何処かへ。』 高橋良太/日本
『夜になった雪のはなし』 幸洋子/日本
『性格変更スクール』 関口和希/日本
『翳浪』 片岡拓海/日本

[ミュージックアニメーションコンペティション]

『Hauschka “Constant Growth Fails”』 Daniel Gray/ハンガリー、ドイツ
『Hunnybee』 Greg Sharp/セルビア、オーストラリア
『i don’t like the comics you drew』 Lei Lei/中国
『Introduction to Epilogue』 Indra Sproge/ラトビア
『Katy’s Wart』 Simon Wilches Castro、Hollye Bynum/アメリカ
『Mark Lotterman “Happy”』 Alice Saey/オランダ
『Reach the Sky』 Daniel Sterlin-Altman/カナダ
『Spring』 Zuzanna Waś/ポーランド
『Time Spy』 Sun Xun/中国
『Tom Rosenthal “Fenn”』 ニヘイサリナ/イギリス、日本
『Whisper』 Lu chen/中国
『水曜日のカンパネラ “見ざる聞かざる言わざる”』 ぬQ/日本

[学生コンペティション]

『Augenblicke – a blink of an eye』 Kiana Naghshineh/ドイツ
『Enough』 Anna Mantzaris/イギリス
『Flower Found!』 Jorn Leeuwerink/オランダ
『Geenie Reenie』 Andrew Onorato/オーストラリア
『Ghostory』 Alžběta Göbelová/チェコ共和国
『Herman Brown is Feeling Down』 Dan Castro/イギリス
『Medium Rare』 Luca Cioci/アメリカ
『Oh Dear.』 Daniel Spencer/イギリス
『Our Moon』 Yang TzuTing/台湾
『Snow White Cologne』 Amanda Eliasson/イギリス
『The Wave』 Sae Yun、Jung/ドイツ

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. ラディアン スタッフ
     2018年10月からNHK Eテレで、テレビアニメシリーズ『ラディアン』の放送がスタートする。空か…
  2.  9月30日(日)に、東京・渋谷のLOFT9 SHIBUYAにて「日米アニメコミックビジネスの今」と…
  3. 『オービタル・クリスマス』
     2018年6月30日0時からスタートした短編SF映画のクラウドファンディングが、ロケットスタートを…
ページ上部へ戻る