マンガ・小説の閲覧アプリ「comico」がリリース4周年を前にして、日本国内でのダウンロード数が1500万を超えた。8月21日、アプリの開発・運営をするNHN comicoが明らかにした。
ダウンロード数は、iOS向け、Android向けの双方を合算した。日本だけでなく海外も含めたダウンロード数はさらに大きく、2500万を超える。国外では、台湾、韓国、タイでの利用が多いという。
comicoはインターネット時代に新たなマンガカルチャーを目指して、2013年にスタートした。スマートフォン向けのマンガの連載、またユーザー投稿の作品を掲載している。
スマートフォンでの閲覧に最適化した縦スクロール(縦読み)、フルカラーなど、紙雑誌とは異なる表現方法を開拓している。2017年末段階で公式マンガとして連載される作品は182作品にもなり、『ReLIFE』、『ナンバカ』、『ももくり』といったアニメ化や実写映像化されたものも少なくない。ユーザー数の多さから、マンガ文化に対するインパクトも大きいと注目を集めている。
2015年4月からは、ライトノベルの連載もしている。こちら2017年7月末現在で公式作品は55となっている。
コンテンツのデジタル化の流れのなかで2010年代に入り、マンガアプリが勢いを増している。スマホで手軽に読めること、無料の作品も多いことなどからその利用は急激に広がっている。Comico以外にも、小学館の「マンガワン」、集英社の「少年ジャンプ+」、DeNAと講談社が手を組む「マンガボックス」、さらに「LINEマンガ」などアプリのダウンロード数が数百万から一千万を超えるものは多い。
こうしたなかでcomicoは、LINEマンガと伴に少年マンガ誌を持つ出版社以外の異業種からのマンガビジネスの新規参入組となっている。投稿作品の中から人気作品を、正式な連載作品にするなど独自の新人発掘システムなども開発する。国内外でユーザーが広がる中で、今後も新しいマンガ文化の担い手として活躍しそうだ。