音楽著作権管理団体の一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、2017年5月24日に2017年 JASRAC賞を発表した。前年度の著作権使用料の分配額が大きかった楽曲を顕彰するものだ。
最も分配額が大きかったは中島みゆきが作詞作曲をする『糸』が金賞を受賞した。また銀賞には人気アニメ『名探偵コナン』のBGMが、銅賞にはこちらも人気のゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの『ドラゴンクエスト序曲』が輝いた。
JASRACによれば、『名探偵コナン BGM』はDVD付マガジンが大ヒットしたためだという。テレビや映画館に加えて、多彩なシーンでの活躍が楽曲の利用を広げたようだ。2017年は、アニメ活躍が目立つ年となった。「国内作品分配額ベスト10」には、この他7位に『おそ松さんBGM』、9位に『ルパン三世のテーマ’78』がランキングされている。
アニメに較べてゲーム関連音楽のランキングは珍しいが、『ドラゴンクエスト序曲』はシリーズ発売30周年が影響した。シリーズのテレビCMでも流、多くの人の耳にメロディが残った。また30周年イベントも相次ぎ、東横線渋谷駅の発車メロディの採用も話題を呼んだ。
海外で使用された楽曲の入金分配金が最も多かった国際賞は、『FAIRY TAIL BGM』となった。国際賞は例年海外でテレビ放送が多いアニメの楽曲が受賞してきた。今回も真島ヒロ原作でシリーズ全175話の『FAIRY TAIL』となった。作曲は、『NARUTO-ナルト-疾風伝』も手がける高梨康治氏。
外国入金分配額ベスト10は、1位から9位までをアニメが占めた。第10位のみが『新・仁義なき戦いのテーマ』だった。第2位は『ドラゴンボールZ BGM(TV)』、第3位『ポケットモンスターBGM』、第4位『新ルパン三世BGM』、9位『ワンピースBGM』と定番アニメのBGMが強さを発揮している。
一方で、6位に『STAND BY MEドラえもんBGM』、8位に『劇場版NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』がランキングされているのが注目されている。近年、徐々に広がりつつある日本アニメの海外上映も影響していそうだ。
■ 国内作品の外国入金分配額ベスト10
1. 『 FAIRY TAIL BGM』
2. 『ドラゴンボールZ BGM(TV)』
3. 『ポケットモンスター BGM』
4. 『ライブオン!カードライバー翔 BGM』
5. 『新ルパン三世 BGM』
6. 『STAND BY MEドラえもん BGM』
7. 『イナズマイレブンGO BGM』
8. 『劇場版NARUTO-ナルト-疾風伝 BGM』
9. 『ワンピース BGM』
10.『新・仁義なき戦いのテーマ