ササユリ動画研修所が監修、日本デザイナー学院にアニメーター養成の新設学科 2026年4月開設

ササユリ動画研修所/日本デザイナー学院

 2024年11月26日、グラフィク・イラストレーション分野で長年実績を残してきた専門学校の日本デザイナー学院が、2026年4月に向けて新たに総合アニメ・デジタルイラスト科の開設を目指していることを明らかにした。募集定員は40名。新学科はアニメーションとデジタルイラストの分野で活躍する次世代のクリエイター育成を目指すとしている。
 またこの学科ではアニメーション分野のカリキュラム作成にあたって、アニメーター養成で定評のあるササユリ動画研修所が全面的に協力し、監修することも発表された。卒業後、制作現場で即戦力となるアニメーターの育成に特化する。

 ササユリ動画研修所は、アニメーター舘野仁美氏を代表に2017年に設立されたササユリが運営する教育部門だ。舘野氏は長年、スタジオジブリで動画のエキスパートとして、アニメーション制作を支えてきた。
 この経験を活かして、日本作画作法の普及、動画の技術・知識・不文律の継承と発展、現場に通用するアニメーターの教育を目指している。なかでもアニメーター育成では、実践を繰り返すことでアニメ業界で即戦力となれる人材に取り組む。動画研修所のスタートからはまだ4年あまりだが、すでに数多くのアニメーターを業界に送り出している。その教育システムは評価が高く、業界でも注目を集めている。
 現在は、自社スタジオでの教育に加えて、ササユリ動画研修所の経験に基づいた制作現場・実務に即した知識や技術を学べるカリキュラムの確立に力をいれる。ササユリ動画研修所に赴かなくても、このカリキュラムで学ぶことで、同じような成果を得られるようにとするものだ。日本デザイナー学院は、専門学校として初めてこのカリキュラムを本格的に導入する。

 日本デザイナー学院は1965年に渋谷で設立以来60年、グラフィックデザイン、ビジュアルデザイン、イラストレーション、マンガなどの学科を持つ。これらの分野では高い実績を持ち多くのクリエイターを輩出してきた。
 今回は、人材不足が指摘され、その育成の必要性が叫ばれているアニメーター人材に進出する。新しい領域ではあるが、実践教育を目指してきたササユリ動画研修所の協力を得ることで、制作現場で求められる即戦力の人材育成で差別化を目指す。これまでと違ったアプローチの行方は、他のアニメーター教育機関からも関心を集めそうだ。

日本デザイナー学院
https://ndg.ac.jp/

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