アニメーター検定が公式教科書を発売、動画技術と知識を指南

「アニメータースキル検定用教科書」

 2024年11月9日、全国5都市の会場で、国内で初めてとなる「アニメータースキル検定」が実施される。アニメーターの技術の習熟を計るものだ。すでに申込み受付けも開始しているが、検定に向けて何を学べがよいか分からないとの声もあるかもしれない。
 検定を主催する(一社)日本アニメフィルム文化連盟は、そんな受験生に向けてこのほど検定学習用の教科書と練習素材の販売を開始する。日本アニメフィルム文化連盟が、今回の検定のために書き下ろした。検定に沿った内容が特徴になる。いずれも大手ECサイトのマゾン・ドットコムで入手可能だ。

 「アニメータースキル検定」は国内のアニメーター不足が深刻化するなか、新世代への技術継承が疎かになっていることへの危機感からスタートした。習得技術のレベルに応じて1級から6級を設けが、11月9日はまずは最初の段階である5級、6級の検定を実施する。
 また検定ではアニメーターの技術の基礎である動画を重視する。動画の技術を習得することで、手描きアニメーションの描く技だけでなく、画面の構成やカットの運びなどの理解も深まるというわけだ。

 5級、6級ではアニメーターの仕事やワークフロー、またタイムシートの読み方の知識、原画トレスや目パチ、口パクの描き方などが中心になる。
 刊行される「アニメータースキル検定用教科書」の内容も、ここに重点を置いている。アニメーターの種類や仕事の内容に加えて、「原画トレス」と「目パチ・口パク」を徹底解説しているという。これまで説明されることが少なかったアニメーターの種類や仕事を知るのにも役立つので、検定を受けない人でもアニメの仕事や制作に関心のある人には興味深い内容になりそうだ。

 教科書は9月16日発売で112ページ、価格は税込み3080円。また教科書を読みながら実際に手を動かして描きたい人のために、「トレスタップ割り検定6級,5級向け素材集」が発売される。こちらは96ページ、税込み2500円だ。
 さらに全く描いた経験がなく、これから勉強を始める人には「スターターキット」が便利だ。動画用紙や鉛筆、消しゴム、タップなど最低限必要な道具が揃う。まずは自分に出来るかどうか確認したい場合は、お薦めだ。

「アニメータースキル検定用教科書」 https://www.amazon.co.jp/dp/4991379202
「練習用素材集」 https://www.amazon.co.jp/dp/B0DFHLW5MD
スターターキット nafca-aniken.square.site
第1回アニメータースキル検定
https://aniken.sikaku.gr.jp/

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