ノイタミナ2017年のラインナップ発表 湯浅政明監督の劇場映画や「DIVE!!」「いぬやしき」など

ノイタミナ

フジテレビで大人向けのアニメを届けるブランド「ノイタミナ」が、12月15日に2017年に向けたライナップ発表会を開催した。すでに既報の作品に加えて、新たに製作が明らかになったサプライズもある。引き続き個性溢れる作品や気鋭のクリエイターの起用などノイタミナらしいランナップになった。
また深夜枠のテレビシリーズに加えて、劇場映画の新作も並ぶ。2015年より本格化した「ノイタミナムービー」が軌道に乗っていることが分かる。

劇場アニメの新作は、湯浅政明を監督に迎えた映画『夜は短し歩けよ乙女』が2017年4月7日に公開される。原作は森見登美彦の小説、脚本はヨーロッパ企画の上田誠、キャラクター原案に中村佑介、音楽に大島ミチルと実力派が揃う。このスタッフは2010年のノイタミナで放送され、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞した『四畳半神話大系』と同じだ。
一方、アニメーション制作は2014年に湯浅監督が仲間と共に設立したスタジオのサイエンスSARU。公開されたPVは湯浅監督らしいスタイリッシュさが溢れる。期待作である。

映画ではこのほか2016年12月17日公開の『好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~』、年末年始に前後編が公開される『甲鉄城のカバネリ』がある。また公開がたびたび延期されていた劇場オリジナルの『虐殺器官』の公開が2017年2月3日に決定した。
さらに今回は発表されなかったが、2017年春公開予定のオリジナル劇場作品が制作中であることも伝えられた。映画館での「ノイタミナ」も、アグレッシブだ。

一方テレビシリーズは、1月からは既報の『クズの本懐』。「月刊ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)に横槍メンゴが連載する人気マンガをLercheがアニメーション制作する。4月からは人気ライトノベルを原作に2015年1月から1クール放送された『冴えない彼女の育てかた』の続編『冴えない彼女の育てかた♭』が決まっている。
サプライズは7月期の『DIVE!!』だろう。飛込みにかける男子高校生の青春を描いた森絵都の小説は2008年に実写映画にもなっている。今回は鈴木薫監督、アニメーション制作ゼロジーでのテレビアニメ化だ。
さらに10月期の作品が早くも発表された。奥浩哉が青年マンガ誌「イブニング」(講談社)にて連載する『いぬやしき』がアニメ化される。奥浩哉のマンガは2016年秋に『GANTZ:O』が劇場アニメ化されそのCG映像が大きな話題を呼んだ。その総監督さとうけいいちが、ここでも総監督を務める。監督は『甲鉄城のカバネリ』、『進撃の巨人』3D監督の籔田修平テレビシリーズで、CGを取り入れた演出を目指す。MAPPAがアニメーション制作を担当する。

全体に先鋭的な作品を中心にラインナップを組み立てる、クリエイター・スタッフの個性重視とノイタミナらしさが現れている。『夜は短し歩けよ乙女』や『DIVE!!』など一般小説を原作とするものが目立つのも、これまでのノイタミナの路線だ。
さらにビジネスでは、テレビ企画、映画企画を個別に走らせて、テレビシリーズの人気作品を劇場にするなど様々なかたちにも挑戦している。そのなかで作品ライブラリーが拡大することで、ノイタミナの存在感はさらに増しそうだ。

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