テレビ東京グループが、NFT(非代替性トークン)を活用した、新規事業開拓に積極的に取り組んでいる。テレビ東京は2022年10月27日に、シンガポールに拠点を持つNFTの事業会社DEAに220 万ドル(約3億円)を出資したことを明らかにした。
DEAは2018年8月にシンガポールで設立、暗号資産とゲームを融合させたゲームプラットフォーム「PlayMining」を運営している。テレビ東京は自社が手掛ける番組やコンテンツから生まれるキャラクターを用いたゲームや商品化ビジネスの拡大の一環としている。DEAと協力することでコンテンツの新たな楽しみ方を広げるとしている。
こうしたNFT事業の中心には、アニメの活用が期待されている。グループ会社のテレビ東京メディアネットはDEAとの投資とは別に、国内のクラウドサーカスと協業したアニメ分野に特化する NFT マーケットプレイス「fancity」を2022年10月31日にオープンした。
「fancity」はアニメ分野に特化してNFTを安心して売買できる場所となる。さらにファンの交流など様々な機能を用意する。NFT を飾るデジタル空間「fanroom(ファンルーム)(仮)」開設やNFT保有者だけが閲覧できる限定コンテンツ、限定特典などを予定している。
「fancity」の第一弾は、人気テレビアニメ『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~』となる。本作は2019年に第1期が放送スタート。2020 年に第2期、2022 年は第3期が放送されている。イケメンキャラクターたちが売りである。
今回はこの場面写と設定画を組み合わせてNFTとしている。36種類の商品が各限定10で売りにだされる。価格は各1100円(税込)と手頃に設定されている。
すでに第二弾、第三弾の作品も予定している。販売スケジュールは今後「fancity」公式サイトで告知する。
NFTの熱狂は一時期の投機ブームが沈静化してきたとされている。一方で新規事業としての参入は依然多い。特にキャラクターの活用が期待出来るアニメは期待が大きな部分だ。こうした期待をいかに実のあるビジネスに出来るかが、今後問われそうだ。
fancity https://www.fancitynft.com/