サブリメイション、仙台に新たなスタジオ新設 モデリング業務に特化

サブリメイション 仙台スタジオ

 CGアニメーションの国内有力スタジオであるサブリメイションが、2022年5月9日に新たな制作拠点を宮城県仙台市青葉区に開設する。新スタジオは東京都国立市の本社、名古屋市の2つ(金山、塩釜口)に続く、4つ目のスタジオとなる。
 これまでと異なるのは、モデリングに特化したスタジオとして運用することだ。業務拡大を続けるなかでモデラーの需要が高まっていることが背景にある。スタート当初は3人体制とし、5年間で15名程度まで増員する予定だ。高クオリティなモデルを提供できる体制を構築する。

 サブリメイションは2011年にプロダクション I.GのCGチーム出身者が中心に設立したスタジオだ。その経緯からセルルックの3DCGアニメーション制作を得意する。2018年にはサンライズと資本業務提携、2019年にはNetflixと包括的業務提携を締結するなど業界でのネットワークづくりに積極的である。
 確かな技術力を背景に『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』など話題作で活躍する。一方で、2020年にはNetflixオリジナルアニメ『ドラゴンズドグマ』、2021年にはテレビシリーズ『シキザクラ』を元請制作するなど、事業規模も急拡大している。

 そうした成長を支えるのが名古屋の2つのスタジオである。東京圏以外の優秀な人材の獲得に力を発揮している。
 仙台スタジオについては2017年に一度開設していたが、新型コロナウイルス感染症の影響から2020年に一旦閉鎖をしていた。しかし新たにスタジオ拠点を設けることで、より効率的な制作を目指す。
 同時に地域の人材育成・登用に積極的に動く。地元の専門学校と提携したモデラー育成プログラムも開講し、制作の第一線で活躍するスタッフの指導のもと作品制作をするカリキュラムを提供する。名古屋で成功したインターンプログラムの経験を、仙台スタジオでも活かす。同時に東北出身の新卒学生の積極的に採用する方針だ。

サブリメイション  http://www.sublimation.co.jp/

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