映画配給大手の東宝は、2021年12月15日に2022年以降の映画配給ラインナップを発表した。興行区分では2022年になる2021年の年末も含めて作品数は21本になる。この時期の発表は翌年秋以降の作品を中心に未発表のものもあり、実際の配給タイトルはさらに増える。
また東宝配給よりも小規模な興行になる東宝映像事業部配給の作品も含まれていない。特にアニメ映画は東宝映像事業部配給が少なくないため、年明け以降の思わぬサプライズな公開作品もあるかもしれない。
21本のうちアニメ映画は7本、2021年12月24日公開の『劇場版 呪術廻戦 0』がシーズンのスタートを切る。その後、『鹿の王 ユナと約束の旅』(22年2月4日公開)、『映画ドラえもん のび太の宇宙戦争 2021』(3月4日公開)、『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(4月15日公開)、『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』(4月22日公開)、『屋根裏のラジャー』(夏公開)、『すずめの戸締り』(秋公開)と続く。
東宝は例年、7月にオリジナル企画の大作を公開する戦略を取っているが、新海誠監督の最新作『すずめの戸締り』の公開は秋となった。スタジオポノックの『屋根裏のラジャー』がこの役割を担うことになりそうだ。
『鹿の王 ユナと約束の旅』はもともと2020年秋を予定していたが、2度の公開延期を経て、22年2月公開は3度目のスケジュールだ。公開延期によるスケジュール再設定は、企画/脚本・庵野秀明、監督・樋口真嗣の特撮映画『シン・ウルトラマン』もだ。こちらは5月13日公開になる。
『ドラえもん』、『名探偵コナン』、『映画クレヨンしんちゃん』は例年どおり、この時期の公開になる定番作品だ。一方で毎年7月に公開されていた劇場版『ポケットモンスター』は、2020年が12月公開、21年は公開がなく、22年の新作もこれまで発表されていない。シリーズの展開が今後どうなるのか気になるところだ。
7月22日にはVFXを駆使した実写映画『GHOSTBOOK おばけずかん』が用意されている。原作は児童書のヒット作、子ども向けにはこちらをアピールすることになりそうだ。監督の山崎貴は、『ALWAYS 三丁目の夕日』『SPACE BATTLESHIP ヤマト』などのヒット作、それに児童向けでも『STAND BY ME ドラえもん』、『friends もののけ島のナキ』、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』を手がけている。