東京・中野にデジタル作画に特化したアニメーション制作スタジオが誕生する。老舗のアニメーション制作会社シンエイ動画とギャザリングホールディングスが共同で立ち上げる新拠点である。
中野は都内でも有数のアニメーション制作スタジオの集積地として知られるが、新拠点の特徴はデジタル作画に特化することである。アニメの作画は長年、紙と鉛筆で描いてきたが、近年はタッチペンとタブレットを使ったデジタル作画が広がりつつある。現在はふたつのやりかたが混在し、制作の進行の課題になっている。新スタジオはデジタル作画にフォーカスすることで、アニメーション制作の需要に応えるとしている。
シンエイ動画は『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』など人気アニメを多数制作する制作会社で、国内有数の歴史を誇る。一方のギャザリングは設立10年余りの新鋭だ。デジタルアニメの企画・製作に特化することで成長してきた。老舗と新鋭が手を組むことで、新たな制作体制を生み出す。
スタジオ運営はギャザリングホールディングスの子会社のレスプリが担当、シンエイ動画と共に新規アニメーターの採用と育成をする。さらに今後はシンエイ動画とレスプリによる全編デジタル作画の新規TVアニメシリーズの制作を視野にいれている。
シンエイ動画とギャザリングホールディングスは、今年夏にはアニメキャラクターのマネジメント・マーケテイングプロジェクト「ふっかるプロダクション」も立ち上げている。新規事業開発で幅広い分野で取り組みが広がっている。