韓国で毎年秋に実施される富川国際アニメーション映画祭が、今年2021年10月22日から26日まで5日間開催される。1999年にスタートし、今回で23回目という韓国を代表する国際アニメーション映画祭である。
そのメインコペティションになる長編部門の審査委員長を日本の渡辺歩監督が務める。これは昨年第22回の長編部門で渡辺歩監督が、『海獣の子供』でグランプリを受賞したのを受けてものだ。日本のアニメーション監督が審査委員長になるのは、2018年の片渕須直監督に続くものだ。片渕監督も前年の2017年に『この世界の片隅に』で長編グランプリを獲得している。
審査委員長だけでなく、映画祭ファンにとってはもうひとつ渡辺歩監督が参加するうれしいトピックがある。映画祭を象徴する公式ポスターと公式トレーラーを手がけることだ。
7月2日には、このうち公式ポスターが発表されている。ポスターは「あの夏の瞳」とタイトルされ、少女の顔を中心に据え、いくつかのフレームで構成されている。絵は『海獣の子供』のキャラクターデザインと総作画監督である小西賢一が手がけているものだ。トレーラーは9月に公開予定だ。
新型コロナ感染症の勢いが衰えないなかではあるが、映画祭はリアルでの開催を目指している。プログラは毎年コンペティション、特別上映、フォーラムやセミナー、国際マーケットなどが含まれる。詳細はこれからの発表、長編・短編のコンペティション作品も今後の発表となる。例年日本の作品の参加も少なくないだけに、渡辺監督の活躍に加えて楽しみなものになりそうだ。
第23回富川国際アニメーション映画祭
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