日本を代表する小さなキャラクターが、いよいよ中国でスクリーンデビューすることになりそうだ。中国メディア各社の報道によれば、日本の劇場アニメ『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ』が2017年11月11日に中国公開される。
日本では2016年7月16日に公開されたシリーズ第19作目にあたる。日本から1年4ヵ月遅れてとなる。国内では2017年7月に20作目にあたる『ポケモン・ザ・ムービー キミにきめた!』が公開されているが、こちらが先の上映となる。
日本アニメの人気の高い中国では、これまで『名探偵コナン』、『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』、『ONE PIECE』、『NARUTO』、『ドラゴンボール』といった人気作の劇場アニメが次々に公開されている。日本円で興行収入10億円を超えるヒットも少なくない。
そのなかでキッズファミリーの定番映画のひとつである「ポケモン」シリーズの公開は、これまでなかった。「ポケモンGO」の大ヒットで世界的に再人気化しているポケモンだけに、映画の成果も気になるところだ。
中国では2015年の『STAND BY ME ドラえもん』のヒットを受けて、日本映画の公開が増加している。2016年には『君の名は。』が、『STAND BY ME ドラえもん』を上回る大ヒットとなった。
2015年の日本映画の公開は2本だったが、2016年には11本に急増した。そのうち9本がアニメであった。2017年は再び引き締めとの見方もあったが、現在まで『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z』も含めて8本が公開決定と、引き続き高い水準となっている。
このうちアニメは、ポケモンのほか『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』、『聲の形』、『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』の5本である。実写映画は中国で公開された邦画実写で過去最高の興業収入約14億円となった『銀魂』、『深夜食堂2』、『100年の恋』の3本であった。
長年、海外映画の劇場興行に制約の多かった中国であるが、上映許可の本数枠は段階的に拡大傾向とも伝えられる。日本映画も十分な成果を見せて、さらに今後へつなげたいところだ。