
アニメーション制作の有力企業2社が資本提携を通じて、作品の拡充を図る。老舗のアニメーション制作会社ぴえろと旭プロダクションが、2025年4月18日、資本業務提携契約を締結した。ぴえろが新たに旭プロダクションの株式を取得する。
両社は2024年よりすでに業務提携を結んでいるが、それをさらに資本提携にまでレベルアップする。元請け制作会社として実績の高いぴえろと撮影やCGで高い技術を持つ旭プロダクションが協力することで、作品のクオリティアップとラインナップの拡充が可能になるとしている。アニメ業界で制作スタジオがひっ迫するなかで、両社の存在感がより高まりそうだ。
ぴえろは1979年に布川郁司氏らが設立した老舗のアニメーション制作会社。『ニルスのふしぎな旅』 や『魔法の天使クリィミーマミ』 を経て、『NARUTO -ナルト-』や『BLEACH』などのヒット作で急成長、現在も『おそ松さん』、『東京喰種』、『キングダム』などとヒット作が続く。現代表取締役の上田憲伯氏は2024年に3代目の社長として就任、安定した成長と新たな事業に取り組む。
旭プロダクションも1973年に設立された老舗で、撮影分野で定評を持ち存在感がある。2000年代より制作業務を拡充し、アニメーション制作の総合スタジオの体制を築いた。『WAVE!!〜サーフィンやっぺ!!』 などの元請け制作もしている。
提携により両社は制作協働や人材交流を深めてきた。今後は連携をより強固なものにする制作環境を構築する。