サイバーエージェントが映像制作分野の事業拡大を進める。2022年1月12日、サイバーエージェントは映像コンテンツ・制作の株式会社BABEL LABELを連結子会社化したと発表した。同社の発行済株式を取得した。取得金額は発表されていないが、日本経済新聞の報道では10億円未満とされている。連結子会社化後も社名や経営体制を現在と変わらず、代表取締役の山田久人氏が引き続き社長を務める。
BABEL LABELの子会社化についてサイバーエージェントは、同社が制作投資をすることでよりハイクオリティな映像コンテンツ制作が実現するとしている。またプロデューサーの採用とオフィス環境を強化し、大型企画の開発も目指す。グループ会社の配信メディア「ABEMA」ほかのプラットフォームへ向けに作品を提供することで世界展開も視野に入れる。
サイバーエージェントは国内大手のIT企業で、インターネット広告、メディア、ゲームなどを中心に広く事業展開する。近年は実写番組やアニメ分野への進出にも積極的だ。
テレビ朝日と共同出資するAbemaTVは、国内有数規模の映像配信プラットフォームABEMAを運営する。BABEL LABEL子会社化はプラットフォームの運営だけでなく、番組制作の強化も狙いにありそうだ。
BABEL LABELは2013年に、山田久人氏ら複数のクリエイターが集まって設立された映像制作、クリエイターマネジメントの会社である。映画のほかドラマやCM、ミュージックビデオなども手掛ける。
そのなかの一人である藤井道人氏は、昨年公開した劇場映画『新聞記者』が第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞している。藤井道人氏は劇場アニメ『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』の監督も務めるなど幅広いジャンルをこなす。
BABEL LABELは今後、映画と映像プラットフォーム向けのドラマ制作を強化するとしている。映像配信とグローバル化の流れを活かすことになりそうだ。
株式会社BABEL LABEL
https://babel-pro.com/