映画文化振興を目的として活動する川喜多記念映画文化財団は、2020年第38回の川喜多賞の贈賞者にアニメーション監督として活躍する宮崎駿氏を決定した。
宮崎氏は1963年の東映動画(現東映アニウメーション)入社以来、アニメーター、演出、監督など幅広いアニメーション制作で活躍している。1985年のスタジオジブリの設立に参加、代表作の『千と千尋の神隠し』でベルリン国際映画祭金熊賞と米国アカデミー長編アニメーション最優秀賞を受賞するなど高い評価を受けている。日本のみならず国際的にも高い評価を得てきた業績を讃えて、川喜多賞を贈賞するとしている。
川喜多記念映画文化財団は、戦前より映画輸入・配給で活躍した川喜多長政、かしこ夫妻の映画ライブラリー活動を源流に長政氏の死後に設立された。映画を通じた国際交流活動を続けている。
川喜多賞は日本の映画文化芸術の発展に寄与した、または映画の国際的文化交流に尽力した個人もしくは団体に贈られる。第1回は映画評論のドナルド・リーチ氏、この他に黒澤明氏、大島渚氏といった映画監督、三船敏郎氏、仲代達也氏といった俳優、さらに映画評論家や企業人などが映らばれている。アニメーション関係者では、2012年第30回のアニメーション作家・山村浩二氏以来、二人目となる。
川喜多記念映画文化財団
http://www.kawakita-film.or.jp/