2019年2月18日、バンダイナムコグループが実施する「バンダイナムコアクセラレーター」の成果発表会(Demo Day)が東京港区のバンダイナムコ未来研究所にて行われた。参加したのは昨年10月に実施されたビジネスプランコンテストで選出されたスタートアップ企業6社。エコーズ株式会社、合同会社MOAI設計、株式会社マインド・アーキテクト、株式会社uni’que、株式会社Lyact、株式会社TRINUSである。
「バンダイナムコアクセラレーター」には、164社が応募、書類審査で30社に絞り込み、面談審査で13件、最終選考ビジネスプランコンテストで6社が採択された。まさに選りすぐりのスタートアップ企業である。
プログラムの運営は、バンダイナムコホールディングスとゼロワンブースターが共同で取り組んでいる。ゼロワンブースターは起業家向け事業を得意とし、アクセラレータープログラムの運用に実績がある。
一般にはまだ馴染みの薄い「アクセラレーター」とは、大手企業などが資金や技術・ノウハウを提供することでスタートアップ企業の成長を加速させるものだ。大企業は新しいアイディアやビジネスのシードを、スタートアップ企業は事業成長を手にするWin‐Winの関係を築く。
バンダイナムコグループは中期計画で、「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」を掲げている。今回のプログラムも、これに取り組む一環である。
成果発表会では、「キャラクターを用いたネイルシールのオーダーメイドサービス」や「サンライズのアニメ10 作品の 1.5 次創作“サンライズ矢立文庫大賞”」、「小説やボイスブックの投稿・共有プラットフォーム」などユニークなビジネスが紹介された。驚くのは既にリリースされたアイディアも少なくないことだ。
今回のプログラムの支援機関は2018年10月~2019年2月のわずか約4ヵ月間。このなかで新たにビジネスを創り出した。ビジネスは始まったばかりだが、いずれも今後の可能性を感じさせるのも十分だった。
一方で、今年4月には早くも次の展開となる。第2回プログラムとして新たな参加企業の募集を開始する予定だ。プログラム自体もスピード感を持ったものとなる。
バンダイナムコホールディングスは、2019年3月期にグループ売上高7000億円超を見込む。国内でも群を抜いた巨大エンタテインメングループである。近年の急成長は、今でも社内に多くのアイディアやベンチャースピリッツがあることを示している。
それでも大企業になれば、身軽に動けないことも増えてくる。そうしたなかで「バンダイナムコアクセラレーター」が大きな意味を持つことになりそうだ。
バンダイナムコアクセラレーター
http://bandainamco.01booster.com/