IGポート第2四半期は減収増益 アニメ制作軟調も、マンガ出版が躍進

ファイナンス決算

 アニメ製作大手のIGポートが、2017年1月13日に2017年5月期第2四半期(17年6月~11月)の決算発表を行った。連結売上高は27億1200万円(33.3%減)、営業利益は2億1600万円(45.3%増)、経常利益は2億1100万円(44%増)、当期純利益は9000万円となる。
 連結売上高は3割を超える減少となったが、出版事業の好調もあり利益面では大きく伸長した。売上げ減少は、作品企画の端境期にあたったためとしており、通期連結では前年比9.0%減の72億9000円を予想している。

 主力の映像制作事業は、売上高11億800万円と前年比で56.8%減となった。1億8800万円の損失を計上する。売上にはプロダクション I.G、ジーベック、WIT STUDIO、SIGNAL.MDの各制作会社の売上が含まれる。期間中の主要作品は『黒子のバスケ総集編』、『フューチャーカード バディファイトDDD』、『ハイキュー!!』3期、『競女!!!!!!!!』、『甲鉄城のカバネリ』などがあった。
 しかし、端境期になったこと、クオリティーを重視するためにアニメーション制作の受注を絞ったことから売上が落ち込んだ。下期にはSIGNAL.MDの劇場大作『ひるね姫 知らないワタシの物語』、WIT STUDIOの劇場版『甲鉄城のカバネリ』、『進撃の巨人』第2期、プロダクション I.Gの『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』などの有力作品が相次ぐ。
 
 一方、出版事業は好調だった。売上は8億9700万円と映像制作事業に匹敵する。利益は2億4700万円になる。
 アニメ化関連作品が売り上げを押し上げ、『あまんちゅ!』、『魔法使いの嫁』が好調だった。これ以外でも「とつくにの少女」シリーズが特に販売好調としている。

 版権事業は、売上5億400万円(20.4%減)、1億6600万円(7.6%減)である。前年同期『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』の好調の反動も現れた。主要作品は「ハイキュー!!」シリーズ」、『進撃の巨人』、「エヴァンゲリオン」、「攻殻機動隊」シリーズ」だった。

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