ひろしまアニメーションシーズン コンペティションに国内外から78作品

ひろしまアニメーションシーズン2024

 2024年8月14日から18日までの5日間、広島市で開催される「ひろしまアニメーションシーズン2024」が、期間中に上映するオフィシャルコンペティションの作品を発表した。
 ひろしまアニメーションシーズンのコンペティション部門は「短編」、「長編」、「環太平洋・アジアユース」、「日本依頼作品」の4つから構成されている。各部門総計で短編73本、長編5本をコンペ作品とした。

 ひろしまアニメーションシーズンは2020年に広島国際アニメーションフェスティバルが終了したのを受けて、新たなかたちの映画祭として2022年にスタートした。2年に1度、世界の幅広い作品を集めて上映する。また、アニメーション作家とクリエイターの交流の場を目指している。
 2024年の作品公募には、前回を大きく上回る2634作品が世界97カ国・地域からエントリーされた。早くも国際映画祭として注目を浴びていることが分かる。また今回からアカデミー賞公認映画祭になり、短編グランプリは米国アカデミー賞のエントリー資格を得られるのも重要だ。

 短編部門は全世界から30分以内の作品を対象にしている。今回は「現代の寓話」「社会への眼差し」「虚構世界」「光の詩」の4つのカテゴリーを設けて選出するのが特徴になっている。幅広い作品で時には拡散しがちな短編部門を映画祭側のキュレーションの視点で統合を図るユニークな試みである。
 今年から新たに長編部門も設けられている。こちらは海外から5作品が選ばれた。『ETERNAL SPRING』 (カナダ)、『When Adam Changes』 (カナダ)、『SIROCCO AND THE KINGDOM OF THE WINDS』 (フランス=ベルギー)、『WHITE PLASTIC SKY』 (ハンガリー=スロベニア)、『The Glassworker』 (パキスタン)、題材も制作国も多彩だ。

 環太平洋・アジアユースコンペティションは、環太平洋・アジアの学生作品とデビュー作を対象とする。短編部門でも他の国際映画祭に較べると日本を含むアジア作品の活躍が目立つが、この部門でも東アジアの作品が目立つ。アジアの若手作品の精鋭が集まることが期待され、見どころがあるものになりそうだ。
 さらに日本依頼作品コンペティションも、ひろしまならの部門となる。ミュージックビデオ、CM、テレビ番組用映像など、コミッションによって作られた日本作品を対象にする。商業とエンタメを越境する昨今のアニメーションシーンを象徴する。

ひろしまアニメーションシーズン 2024
https://animation.hiroshimafest.org

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