クランチロールがamazonで番組編成型配信を開始

クランチロール

 海外向けに日本アニメ配信をする大手クランチロールの世界の有料会員数が、この夏1200万世帯を突破した。ひとつのジャンルに特化した映像配信プラットフォームとしてはすでに飛び抜けた存在だが、今後もさらなる視聴者獲得を目指している。
 視聴者拡大の最新の舞台は、リニアTVである。クランチロールは10月24日より米国の4つの配信プラットフォームで、日本アニメに特化したリニアTVの番組チャンネルをスタートした。クランチロールと同じソニー・ピクチャーズ エンタテインメント傘下のGame Show Network(GSN)の協力で実現した。リニアTVはオンデマンドではなく、配信側が組んだスケジュールに従って番組を視聴するもので、従来のテレビ放送のようなかたちになっている。

 クランチロールのリニアTVを配信するのは、IT大手のアマゾンが運営するサービスのほかLG Channels、The Roku、Vizio WatchFree+の4つである。なかでも配信分野でも圧倒的な存在感を持つアマゾンが大きい。アマゾンのサービスを利用する新たな一般層への番組のリーチが期待されるからだ。
 一般層を強く意識しているのは、配信番組が多くの人に親しみやすい英語吹き替え版を中心にしていることからも窺える。現在は、日本や従来のクランチロールでも人気の『ホリミヤ』、『王様ランキング』、『憂国のモリアーティ』、『PSYCHO-PASS サイコパス』、『ありふれた職業で世界最強』、『コードギアス 反逆のルルーシュ』などが終日配信されている。

 リニアTVチャンネルでは、クランチロールは番組につけられた広告から収入を得る。クランチロールの配信サービスは、有料会員の数が注目されることが多い。しかし、実際には有料会員を大きく上回る1億2000万人以上の無料の登録会員がいる。無料配信の部分はやはり広告から収益をあげている。
 クランチロールはすでにこうした広告付加型配信のシステムを持っており、リニアTVにも広告主獲得でこれが応用できる。リニアTVの導入は新たな視聴者へのリーチと広告視聴者を増やすと同時に、広告収入の増加が期待出来る。

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