
グッドスマイルカンパニーと東宝は、2025年12月15日に共同出資の新会社「To-Smile株式会社」を設立した。玩具やフィギュア・グッズの企画・開発・製造・販売を軸にプロデュースや宣伝も行う。
東宝とグッドスマイルカンパニーは、これまでもTOHO animationのアニメ作品のキャラクターを中心に商品製造や販売でパートナーシップを築いてきた。
新設会社では両社の協業関係をさらに深化させる。東宝の持つプロデュースと劇場流通の力、グッドスマイルカンパニーの持つ商品製造のノウハウとグローバル販売ネットワークでの融合を目指す。
To-SmileはTOHO animation作品のほか、ゴジラなどの東宝のオリジナル玩具、フィギュア、グッズも展開する。TOHOシネマズといった国内劇場での販売はもちろん、北米やアジアを中心に世界展開も視野に入る。
資本金は5億円、東宝が60%、グッドスマイルカンパニー40%、それぞれ出資する。本社を東宝と同じ東京千代田区有楽町に置き、代表取締役社長は東宝のエンタテインメントユニット IP・アニメ本部 ゴジラ部長兼ライツ事業部長の堀田秀彦氏が務める。東宝主導の体制が窺える。
東宝は現在「企画&IP」「アニメーション」「デジタル」「海外」の4つのキーワードを掲げた成長戦略を進めている。このうちアニメでは企画・製作、そして流通・販売を強いが、IP戦略の鍵のひとつである商品展開は事業基盤が弱い。そこでライセンス事業、マーチャンダイジング事業の強化を急ピッチで進める。
グッドスマイルカンパニーは、アニメやゲームのキャラクターのデフォルメフィギュア「ねんどろいど」や高品質なフィギュアを通じ国内外で人気の高い商品を開発する。それらの商品は企画・製造から物流・販売までを自社で手がける。キャラクター商品化事業で優れたビジネスモデル持ち、実績も高い。
東宝はグッドスマイルカンパニーと組むことで、これらのノウハウを取り込んで商品事業での基盤を築く狙いがあると思われる。To-Smileは東宝が目指すアニメの全方位ビジネスの重要なピースと言えるだろう。








