
2025年7月、米国のアニメファンコミュニティ「Azuki」が、日本のエンタテインメント企業コミスマとゼノトゥーンの2社と手を組んで米国にアニメスタジオを設立すると発表した。
Azukiを運営するChiru Labsとコミスマ、ゼノトゥーンの3社は、米国を拠点とするアニメスタジオ「Studio Azuki」の共同設立で合意した。Studio Azukiは革新的なプロデュース方法により、すでにあるIPのアニメ化とオリジナアニメの企画・開発・制作を進めるとしている。完成作品はグローバルに展開する予定だ。
スタジオ設立合意と共にメディア企業ウエストブルックと戦略的パートナーシップも締結した。ウエストブルックは俳優ウィル・スミスの会社で、ハリウッドビジネスで幅広いネットワークを持つ。作品のビジネス展開の協力を期待する。
Azukiは、米国ロサンゼルスに拠点を持つITのベンチャー企業Chiru Labsが運営する。Chiru Labsはブロックチェーン技術で成長した後、現在はIT テクノロジーとアート、カルチャーを融合した新しいビジネスモデルの創出を目指している。なかでもNFTプロジェクトをきっかけとして日本アニメスタイルのエンタテイメントのファンコミュニティ事業に力を入れている。2025年には英語圏のアニメコミュニティ「Anime.com」のサービスを開始した。
コミスマはマンガ家支援を目的に2013年に設立、現在はマンガやアニメの開発、制作、プラットフォーム運営を主要事業にしている。2018年にはデジタルアニメスタジオ「Qzil.la」を立ち上げている。Qzil.laはハイクオリティのアニメーション制作に特化して、Azukiとも2024年より谷口悟朗が参加するアニメアンソロジーシリーズ(短編シリーズ)のプロジェクトを進めている。
ゼノトゥーンは新しいテクノロジーを取り入れたアニメの資金調達や制作、流通を目指して次世代型アニメスタジオを掲げる。人気クリエイター安田現象監督の映画『メイクアガール』を制作したほか、2D作画や3D・VFXなど幅広いジャンルをカバーして急成長中である。
Azuki https://www.azuki.com/