サウジアラビアと東映アニメ共同制作TVアニメシリーズ 国内放送

アサティール 未来の昔ばなし

 サウジアラビアのエンタテイメント企業マンガプロダクションズと東映アニメーションが共同制作したテレビアニメシリーズ『アサティール 未来の昔ばなし』がいよいよ日本にも登場する。本作はアラビア半島に伝わる説話を題材にアニメ化したものだ。2020年4月4日から毎週土曜日朝8時からJ:COMにて全13話を放送する。
 アニメーション制作は、マンガプロダクションズと東映アニメーションが共同で行っている。制作期間はおよそ2年をかけたが、日本スタイルの2D手描きアニメになっている。日本アニメスタイルのさ世界への普及の点でも興味深い事例となりそうだ。
 中近東ではすでに地域の大手放送会社MBC Groupが、今年1月から放送している。また米国でも放送され話題を呼んだ。制作国のひとつである日本での待望の初お目見えだ。

 『アサティール 未来の昔ばなし』は、説話を題材にしているが、物語の舞台は近未来、2050年のサウジアラビアの首都リヤドというのが今風だ。主人公のお婆ちゃんが孫たちに昔話を語るスタイルを取っている。ストーリーを語る「アスマお婆ちゃん」の起用は、日本版なら。『ドラゴンボール』や『銀河鉄道999』でお馴染みの野沢雅子を起用した。
 サウジアラビア側のビジネスパートナーであるマンガプロダクションズは政府系の大手コンテンツ企業で、アニメ・マンガ・ゲームなどのプロジェクトを多く進めている。日本企業との提携も多いが、東映アニメーションとのアニメプロジェクトでは多くの企画を実現している。

 本来は、中近東のファミリー・キッズを対象にした作品だが、日本での放送実現は住友商事の協力によるところが大きい。グループ会社のジュピターテレコムがアスミック・エースを通じて日本国内における番組販売権と配信権を購入、2020年3月30日に契約を締結した。そのうえでジュピターテレコムが運営するを得た。である「J:COM」を運営する
 アスミック・エースは、日本だけでなく中東以外の海外販売業務も受託ししている。作品の世界展開の一翼を担う。アニメを通じて、日本とアラブが手を組み世界を目指す先駆的な例になる。

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