監督・福田己津央&監修・貞本義行 福島・三春町舞台にオリジナルPRアニメ

『愛姫MEGOHIME』

『機動戦士ガンダムSEED』や『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』で活躍する福田己津央監督、『新世紀エヴァンゲリオン』『サマーウォーズ』キャラクターデザインの貞本義行氏。大物クリエイターががっつりと手を組んだショートアニメ『愛姫MEGOHIME』が、2019年3月29日18時より、YouTubeで配信をスタートした。
 意外過ぎる組み合わせを実現したこの作品『愛姫MEGOHIME』は、福島県三春町のPRアニメとして作られた。しかし通常のPR映像と一線を画すのは、たっぷりにとられた長さに、魅力的なキャラクター、アクション、サウンド、気になるストーリーとエンタテインメントいっぱいに仕上がっていることだ。

 本作の主人公・愛姫は、戦国時代生きた歴史上の実在の人物で伊達政宗の正室として知られる。三春町の出身でもある。そんな愛姫をより広く知ってもらいたいとする三春町の思いから企画は始まった。愛姫と地域の魅力を伝えるのが目的だ。
 さらに福島に拠点を構える福島ガイナが協力、ガイナがアニメーション制作することで実現した。スタッフには福田己津央監督、監修の貞本義行氏に加えて、キャラクターデザインに新進のアラキマリ氏、音楽にはボカロP、サウンドコンポーザーとして活躍するATOLS氏といった実力派のトップクリエイターが並ぶ。貞本氏も原画で参加したという映像の美しさが注目される。

 歴史をモチーフにする一方で、アニメは近未来を舞台にするのもサプライズだろう。伊達政宗や豊臣秀吉などの戦国武将は電脳世界に生きるAI。AIがAIとして生きる意味を探そうとする物語だという。主人公の愛もまたなぜ自分は生きているのか、自分が今なすべきことは何なのかを探している。
 PVは2019年3月19日に三春町で開催された「愛姫生誕450年」イベントでプレミア上映された。今回、ネットを通じて広く鑑賞が可能になる。配信に合わせて特設サイトもオープンしており、作品のより詳しい内容はそこで確認できる。
 緻密に構築された世界観や、魅力たっぷりのスタッフ陣だけに今後の展開も期待したい。そして、異色のPRアニメが三春町に巻き起こす効果も注目したいところだ。

「愛姫」特設サイト http://miharu-megohime.com/
福島ガイナ http://fukushimagaina.com/

アニメーション製作: ガイナ
企画・製作: 三春町

[製作スタッフ]
監督: 福田己津央
監修: 貞本義行
キャラクターデザイン: アラキ マリ
作画監督: 横田守
美術監督: 栫ヒロツグ
音楽: ATOLS
アニメーションプロデューサー: 高橋祐一
アソシエイトプロデューサー: 古里尚丈
プロデューサー: 浅尾芳宣

[キャスト]
愛姫MEGOHIME/田村愛: 東山奈央
政宗MASAMUNE : 下野紘
寧々: 福圓美里
秀吉HIDEYOSHI: 稲田徹
寧々親衛隊: 斉藤佑圭、徳井青空、大橋歩夕
正宗の家来: 竹内想、遠藤広之

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