「コ・フェスタ 2016」映画、アニメ、ゲームなどのイベントを海外発信 記者会見で取り組み報告


2016年9月9日、コ・フェスタ2016(JAPAN国際コンテンツフェスティバル2016)の記者説明会が都内にて開催された。今年で10年目を迎えたプロジェクトの概要と2105年度の内容が報告された。
コ・フェスタは経済産業省のコンテンツ産業支援事業の一環として、2007年にスタート。それまでばらばらに開催されてきたコンテンツ産業とコンテンツに親和性の高い産業のイベントを統合的に海外発信している。挨拶に立った経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課の平井敦生課長は、スマートフォンアプリゲーム「ポケモンGO」の世界的なヒットやリオ五輪の閉幕式でのキャラクターを使った日本紹介映像の反響を例にして、世界に通じる日本コンテンツの世界発信への意欲を語った。

コ・フェスタはスタート当初、国内の複数の大型イベントの開催時期を集中させたジャンル連動型の一大フェスティバルにしたいとの目標も語られていた。また、コンテツだけでなく、食や伝統、ファッションなど日本のクリエイティブ産業を広く取り込もうとした時期もあった。しかし現在は、再びコンテンツ産業により焦点を当てている。また特色のあるイベントを緩やかにつないでいるかたちだ。
コ・フェスタには毎年オフィシャルイベントとパートナーイベントで20から30ものイベントがあったが、2015年度はこの中から4つをコアイベントとして特にフォーカスしている。東京ゲームショウ、東京国際映画祭、Japan Content Showcase(TIMM・TIFFCOM・TIAF)、そしてAnimeJapanである。2016年度も同様の枠組みになった。ゲーム、アニメ、映画、音楽いったとコンテンツ産業、とりわけエンタテイメント系に集中していることが分かる。エンタテイメント分野でのコンテンツ海外進出支援といった目的が表れている。

一方で、プロジェクトの役割は、統一的なイメージでの情報発信に絞っている。各イベントの運営はそれぞれに任せ、個別のイベントだけでは荷が重い海外への発信を助けるかたちだ。
情報発信サイト「JAPACON」の強化や、国内外の外国人に協力を求めたコ・フェスタ―アンバサダーの活用がこれにつながる。地道な活動ではあるが、説明会では、JAPACONのサイト、Facebookページへのアクセスが拡大していることも報告された。
2016年度は新たに海外パートナーイベントとしてAnimeExpo 2016(ロサンゼルス)、J-POP SUMMIT(サンフランシスコ)、台湾漫画博覧会とも連携している。日本から海外だけでなく、現地からも直接情報を送り出すなど、その活動も変化している。
コ・フェスタのイベントは、東京ゲームショウ、東京国際映画祭、Japan Content Showcaseをはじめ多くが9月から11月に集中している。今年も日本の秋のシーンをコ・フェスタが彩りそうだ。

コ・フェスタ2016
https://www.cofesta.go.jp/

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