「モンスターストライク」YouTube限定アニメが再生1億回突破、1話平均261万回超


2015年秋に大規模な記者会見と伴に発表されたアニメ『モンスターストライク』が、当初の狙い通りの大きな人気を集めている。2016年10月10日の配信開始1周年を目前に控える中で、本作の世界累計再生回数1億回を超えた。
ミクシィ XFLAGスタジオによれば、2016年8月27日にYouTubeでの再生回数が1億回を突破した。期間中に配信された話数は全37話のシリーズ、それに7月30日から配信した長さ50分超の夏スペシャル「マーメイド・ラプソディ」である。1話あたりの平均再生回数は約261万回にもなる。

モンストアニメYouTube公式チャンネルで確認すると、2016年9月2日現在で一番見られたエピソードは、4月に配信開始した第19話「殲滅のルシファー」、543万回も再生さている。続いて第1章の最終話にあたる第14話「イザナミ死す」の438万回となる。
視聴率調査のビデオリサーチでは、視聴率1%を関東地区で18.2万世帯、関西地区で7.1万世帯、名古屋地区で3.9万世帯としている。「モンストアニメ」第19話は、三大都市圏でテレビ放送した時に、18%の視聴率を獲ったのと同じ程度の広がりとなる。
勿論、実際の視聴者は3大都市圏どころか、日本中、そして世界中に広がっているので比べようがない。しかし、その人数の多さはイメージが出来るだろう。
さらに第1話、第2話、第3話……と前半部分ほど再生数が多いのは、ネットならではの強みだ。いつでも観られるかことから、時間と伴に視聴者がどんどん積み重ねていく仕組みだ。今後もさらなる視聴者の獲得が期待出来るに違いない。

アニメ『モンスターストライク』は、ミクシィが運営する人気ソーシャルゲームをアニメシリーズ化した。アニメーション制作にスタジオ雲雀とウルトラスーパーピクチャーズ、監督に市川量也、ストーリー・プロジェクト構成に『428 〜封鎖された渋谷で〜』などで知られるイシイジロウ、シリーズ構成・脚本は『妖怪ウォッチ』や『アイカツ!』の加藤陽一とスタッフ陣の豪華さも話題を呼んだ。
さらにアニメ関係者を驚かせたのは、テレビ放送はなく、配信のみで、しかもYouTube独占としたことである。キッズ向けのアニメでテレビ放送を組まないのは大きな挑戦だが、スマートフォンを通じてゲームとアニメをつなげることでビジネスとする。
また配信にあたっては、最適な番組の長さとして1話約7分のフォーマットを採用した。これもテレビ放送とは異なるかたちだ。さらに世界同時配信のため11言語で対応する。ネット、スマホ時代ならではアニメになっている。再生1億回数突破は、そうした作品に確かなニーズがあることを示している。
アニメ『モンスターストライク』の挑戦はまだ続く。2016年12月10日に劇場版アニメ『モンスターストライク THE MOVIE』が公開予定だ。テレビアニメではなく、ウェブアニメ発の話題作は、どの程度の興行を実現できるのか、こちらも大きな関心を呼びそうだ。

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