Netflix「DEVILMAN crybaby」 吹替え7言語、字幕23言語 18年1月5日一斉配信


 2017年3月にNetflixのオリジナル作品として製作が発表されたアニメシリーズ『DEVILMAN crybaby』が、2018年1月5日より世界190ヵ国以上で一斉配信を開始することが発表された。配信にあたっては、当初より日本語の他7言語で吹替え、さらに23言語の字幕を用意する。世界の多くの視聴者が、ストレスなく楽しめる。
 Netflixではこれまでも日本製の新作アニメシリーズを配信してきたが、多くの作品が日本での先行配信や、テレビでの放送も行ってきた。しかし今回は世界同時スタート、テレビ放送の予定もこれまで発表されていない。まさに“Netflixオリジナル”になる。2018年の始まりに、本作をぶつけてきたのはNetflixの意気込みの大きさも感じられる。

 勝負作と見られるだけに、作品の内容も相当力が入ったものとなっている。原作は永井豪。その代表作である『デビルマン』は、時代を超えて日本だけでなく、世界的に知られている。
 それを気鋭の監督である湯浅政明とアニメスタジオのサイエンスSARUが映像化した。湯浅監督とサイエンスSARUは、2017年に『夜明け告げるルーのうた』でアヌシー国際アニメーション映画祭で、『夜は短し、歩けよ乙女』でオタワ国際アニメーション映画祭でグランプを受賞し、国際的な注目を集めている。前2作とは全く異なる題材を、得意とする圧倒的な映像で実現した。日本アニメファン以外の視聴者にも大きくアピールするだろう。

 本作の特長は、やはりNetflixならではの世界のファンに広く届けることである。それは、7言語の吹替え、23言語の字幕にも現れている。
 また吹替え言語からは、Netflixが本作でターゲットにしている地域も垣間見える。世界共通言語ともされる英語のほかは、まずフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語(標準)、スペイン語(カスティリア)と南ヨーロッパを中心とした欧州地域が重視されている。スペイン語に加えてポルトガル語(ブラジル)があることで、ラテンアメリカも広くカバーする。これはNetflixが中南米でとりわけ普及していることを反映していそうだ。逆に中国語、韓国語、タイ語といったアジア言語は、字幕での対応となっている。

『DEVILMAN crybaby』
http://devilman-crybaby.com/

[吹替]
英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語(標準)、スペイン語(カスティリア)
[字幕]
英語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)、韓国語、アラビア語、オランダ語、デンマーク語、フランス語、フィンランド語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、ポルトガル語(ブラジル)、ノルウェー語、スペイン語(標準)、スペイン語(カスティリア)、スウェーデン語、ポーランド語、トルコ語、タイ語、ルーマニア語、ヘブライ語、ギリシャ語

原作: 永井豪「デビルマン」
監督: 湯浅政明
脚本: 大河内一楼
音楽: 牛尾憲輔
キャラクターデザイン: 倉島亜由美
デビルデザイン: 押山清高
ラップ監修: KEN THE 390
色彩設計: 橋本賢
美術監督: 河野 羚
撮影監督: 久野利和
編集: 齋藤朱里
音響監督: 木村絵理子
プロデューサー: 新宅洋平・永井一巨
アニメーションプロデューサー: チェ・ウニョン
アニメーション制作: サイエンスSARU
Produced by Aniplex Inc.Dynamic Planning Inc.

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