YouTubeオリジナルアニメ「OBSOLETE」が再生数5000万回突破


 YouTubeで展開するフルCGの本格的なSFアニメとして話題を呼んだ『OBSOLETE(オブソリート)』が、引き続き人気となっている。本作は2019年12月からYouTube独占配信で全6話を順次無料公開したところ圧倒的な視聴数を実現し大きな注目を集めた。この人気を背景に2020年12月より第2シーズン全6話も無料公開した。
 このシリーズ全12エピソードの全世界総再生回数5000万回を突破した。YouTubeという世界的な動画配信のインフラを使い多言語でいっきに届けることで、大きなリーチを実現する。

 『OBSOLETE』は『魔法少女まどか☆マギカ』や『翠星のガルガンティア』など数々のヒット作を生み出す虚淵玄が原案・シリーズ構成、アニメーション制作を武右ェ門が担当することでも注目された。
 武右ェ門は映像技術と表現で定評のある新進のCGアニメスタジオである。本作が初の元請シリーズ制作となった。大きな挑戦にあたり虚淵玄、さらにアニメの設定のベテランである白土晴一も監督に招き完全オリジナルフルCGにするなど気合もたっぷりだ。
 物語は現代から近未来にかけて、「エグゾフレーム」と呼ばれる意識制御型汎用作業ロボットが活躍する世界だ。リアルさも追求したSFバトルアクションに仕上がっている。

 作品としてだけでなく、ビジネスの仕組みも挑戦的だ「YouTube Originals」のブランドで、全世界に無料配信する。YouTubeにとっても新しい本格的な日本アニメシリーズの取り組みとなる。作品の目的にはYouTubeのブランディングも含まれていると見ていいだろう。
 累計総視聴回数が5000万回は、そうした思惑があたったと見ていいだろう。とりわけ海外向けの大きくアピールした作品となった。例えばエピソード1には6000件近くのコメントが書き込まれているが、その大半が日本語以外である。作品が海外の視聴者から広く支持されていることが分かる。作品は現在もバンダイナムコアーツチャンネルにて全話を無料配信中である。2月23日現在で、チャンネル登録者数は97万6000人。100万人の大台に迫っている。

 配信後、2021年3月26日にバンダイナムコアーツからコレクター向けのBlu-ray BOXも発売される。Blu-rayには特典CDや映像特典も盛り込む。配信での人気を販売に結びつけることを目指す。

『OBSOLETE(オブソリート)』
https://project-obsolete.com/

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る